社会そのほか速
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背景には、少子化が進むなか、私立中高一貫校や、相次いで開校した進学重視の公立中高一貫校が人気を集めていることへの危機感がある。中学に入学する「12の春」を前に、公立中―公立高という選択も有意義と呼びかけることが狙いだ。
県立湘南高(藤沢市)は25日、小学生を対象にした「小学生フェスティバル」を初めて開き、約280人の小学3~6年生と保護者が集まった。
8日にホームページで募集したところ、5日後の13日には募集定員に達する人気ぶり。合唱部や吹奏楽部が演奏を披露したり、放送部が作った学校紹介ビデオを上映したりして、「部活動と勉強の両立重視」をアピールした。
この後、小学生は校内の「スタンプラリー」に参加。この間に行われた保護者説明会で、時乗(ときのり)洋昭校長が「中高一貫は高校受験がなくゆとりがあるが、濃密な人間関係が崩れたときの心配もある。単独高校はスタートラインが同じで、異質な者同士が切磋琢磨(せっさたくま)できる。それぞれの子どもにあった進路選択を」と語りかけた。小4の息子(10)と鎌倉市から来た母親(43)は「中高一貫校に行かせる予定はない。多様な生徒がいる学校に進ませたい」と話していた。
湘南高は県内有数の進学校。生徒が志望する大学のレベルは私立や公立の中高一貫校と重なっている。
だが、県内をはじめ、通学可能な東京都内には人気のある私立校が多いうえ、2009年には6年一貫教育を行う県立中等教育学校が相模原市と平塚市にそれぞれ開校した。時乗校長は「小学生が進路選択を考える際、公立中高一貫校や私学に比べ、一般公立高からの情報提供は十分とはいえない。色々な選択肢があることを伝えたかった」とフェスティバル開催の狙いを説明する。
県立鎌倉高(鎌倉市)も3月14日、初めて「小学生フェスティバル」を開き、約200人を招く予定だ。同高は海岸沿いの高台にあり、高校前の踏切は漫画「スラムダンク」の舞台のモデルとして人気を集めている。柏木隆良校長は「当日は部活動を体験してもらうなどして、本校の良さを伝えたい」と話す。
県立平塚江南高(平塚市)では10年から、平塚市内の小学5、6年生と中学生の希望者に夏休みに来てもらい、在校生が学習支援をする「スタディーアシスト」を行っている。同高への進学を希望する児童・生徒に学校を見てもらうのも大きな目的の一つだ。小宮智(さとし)教頭は「かつて教えてもらった中学生が入学し、在校生として教えるケースも出ている」と話す。(池上由高)
愛知県豊橋市の小中学校の給食に、特産の次郎柿の果肉を混ぜた「柿パン」が初登場し、子どもたちを喜ばせている。
次郎柿の日本一の産地・豊橋で昨年、初めて次郎柿が結実して100周年を迎えたことを記念して、先生たちが発案した。次郎柿は旬の時期が短いため、給食パンを作っているメーカー5社と相談して、柿の実をドライチップにし、生地に練り込んだ柿パンを作った。提供は今月8日に始まり、28日までに市内の小中学校全74校で実施される。
21日に出された市立松山小学校では、5クラス約250人の児童が柿パンを手に取った。同小では昨年、鉢植えにした次郎柿など2本の柿の木を生産者から借りて3年生が栽培を体験。10月に実った30個を切り分けて試食した。水やりなどをした3年生の石津優光華(ゆみか)さんは「柿は大好き。パンはいいにおいがして甘くておいしい。また食べたい」と、うれしそうにほおばっていた。市教委の担当者は「豊橋だけでなく東三河全域で給食の定番にできるよう検討したい」と話している。
熊本県水俣市内の中学校に、国連環境計画(UNEP)の事務局次長からビデオメッセージが届いた。
昨秋、水銀の使用や輸出入を国際的に規制する「水銀に関する水俣条約」の早期発効を求めるメッセージを世界に発信したことに対する謝意を伝える内容で、各校で生徒たちに紹介されている。
市内4中学校の1年生約240人は昨年10月、条約採択1周年を記念したフォーラムに参加。生徒たちは、「水銀で涙を流さない世の中へ」などとするメッセージを短冊にしたため、各国に条約の早期批准を促した。
短冊は、透明な地球儀に貼り付けられ、同11月にタイで開かれた政府間交渉委員会で、120か国以上の政府関係者に披露された。
ビデオメッセージを寄せたUNEPのイブラヒム・チャウ事務局次長は「皆さんが世界の指導者に向けて、条約の重要性を力強い言葉で訴えたことに心より感謝します」と強調。「国連は条約を完全に履行することにより、水銀の危険との闘いを支援するため尽力します」と語った。
水俣第一中では28、29日に披露された。1年の原田明都夢(あとむ)君(13)は「自分たちの思いが、世界に届いたことを実感でき、うれしかった。水俣の悲劇が二度と起こらないようにしてほしい」と話していた。
31日と2月1日の両日、下京区の浄土真宗本願寺派・明覚寺で開かれる。
同派の僧侶で修士課程1年の吉井直道さん(23)。尊厳死など、多様化する死のあり方について研究しており、「誰にでも訪れる死と向き合う機会を持ってほしい」と企画した。
会場の本堂では仏前に棺を置き、中に入ることができるほか、同大学の学生ら11人が死のイメージを表現した絵画や生け花などを展示している。
吉井さんは昨年12月に突然父を亡くした体験から、「死を恐れて目をそらすだけではなく、日頃から意識しておくことが必要と感じた。展示を見て、死のとらえ方を考えるきっかけにしてもらえたら」と話している。午前10時~午後5時。入場無料。
宮城県教委は5日、深刻化している不登校問題への対策を考える初の協議会を県庁で開いた。
各小中学校で担当教員を任命するほか、児童・生徒の情報共有や連携の強化を学校に求めていく方針が決まった。
県教委は、不登校の中学生の割合が2年連続で全国最悪となったことを受け、協議会の設置を決定。この日は大学教授やスクールカウンセラー、精神科医ら14人が参加した。
協議会で県教委は、小中学校の校長に不登校問題に取り組む教員を決めてもらう方針を示し、了承された。不登校になった子供たちの個人ファイルも作る。
中学入学後の環境の変化になじめず、不登校になる「中1ギャップ」については、小中学生が一緒に行うイベントなどを開いたり、小学校から中学校への引き継ぎを綿密に行ったりすることが確認された。
また、不登校の兆しが見られる児童・生徒への対応として、県教委は〈1〉1~2日欠席した場合は電話や手紙で様子を聞き取る〈2〉7日以上休んだ場合は、全教職員やスクールカウンセラーらが集まって協議する――などのマニュアルを示した。今後、各校に配布するという。次回の協議会は9月に開かれ、対策の進行状況などについて話し合う。