社会そのほか速
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ライブハウスでギターをかき鳴らしながら、心の叫びを熱唱するミュージシャン。だが、なぜか男性はスーツ姿で、歌詞に「弁護士」というフレーズが何度も出てくる。それもそのはず、男性はホンモノの弁護士なのだ。どうして弁護士が、自作した曲をライブで歌うのだろうか? 東京・新宿に事務所を構える藤元達弥弁護士にそのワケを聞いた。(取材・構成/重野真)
弁護士始めて約2年
初年度売上げ400万
感謝されるときもあるけど、争うのはつらいよ
藤元さんが弁護士になって初めて作った曲、その名もズバリ『弁護士の歌』は、こんなフレーズで始まる。司法試験に合格した後、弁護士になってすぐに、個人事務所を開いた。そうした新人時代ならではの葛藤が、この曲の歌詞には反映されている。
「突然電話してくる、怪しい会社経営者」
「無料相談の予約入ったけど、人生相談で終わる」
「そもそもアドバイスしても、相手にほとんど響かない」
弁護士でなくても、その光景が思い浮かび、ついクスッと笑ってしまうような内容だ。
●「笑ってほしくて作っている」
「自分としては、笑ってほしいと思って作っている曲が多いんですけど、反応はいろいろですね。リアルな曲なので、笑っていいのかどうか迷っているみたいな反応もあります(笑)」
藤元さんは、自分の曲についてこう語る。
音楽は大学時代に始めた。司法試験で一時中断していたが、弁護士になって2年ほど経ったころに再開した。日々の忙しい業務のなかで、自分が自分でなくなっていくように感じたことがキッカケだったという。
「弁護士の仕事って、自分で感じたことをそのまま言えるような場面が少ないんですよ。たとえば法律相談を受けたとき、依頼者が知りたいのは法律的・客観的にどうかで、僕が何を感じたかではありません。裁判で出す書面も、自分の意見を書くというより、法律や判例を調べて客観的なことを書くだけです。だから、自分のなかで押し殺されていることを、何かで表現したいなと思ったんです」
その表現方法が「自作曲のライブ演奏」だったわけだ。
●営業面でのメリットは・・・「ありません」
そんな思いで始めた「弁護士ライブ」だから、仕事への直接的なメリットはほとんどないという。それどころか、『債務整理の歌』という曲には、「債務整理の依頼は受けたくないよ。それがどっかの弁護士の思ってること」というフレーズすらある。どうしてこんな歌にしたのだろうか?
「債務整理の歌」の動画はこちら。
Youtube:https://www.youtube.com/watch?v=bKihkBoKuSE
ニコニコ動画:http://www.nicovideo.jp/watch/1427795945
「『弁護士だから』といって作ると、説教くさい歌や格好つけた歌になっちゃうのがすごく嫌で、そうなると普通の人に全然響かないと思うんですね。やっぱり泥臭くても、自分自身が苦しんでいたり、感じたことを歌わないと共感は得られないなと思って。営業的にはマイナスでしかないですけど、歌的にはそっちのほうがいいかなと思ってやっています」
たしかに藤元さんの歌は、「弁護士目線」ではあるのだが、いちライターとしても共感できる部分が多々ある。もし、真面目な法律相談の場で言われたらギョッとするような内容も、ギターの音色に乗せてなら「ああそうなんだ」と納得できる。そんな不思議さもあった。
そんなわけで、営業面では「かける労力に比べたら明らかにマイナス」ということだが、音楽をやっているおかげで依頼者と話が弾むこともあるそうだ。
ある覚せい剤事件で国選弁護を引き受けたときには、たまたま被告人がミュージシャンだった。しかも、その人が行ったことのあるライブハウスに、藤元さんも出演していたという縁があったそうだ。
保釈請求して薬物依存症の治療を受けてもらい、裁判でも再犯の可能性がないと主張したが、あえなくこのミュージシャンは刑務所に入ることとなった。それでも最後は「出所したら同じライブハウスで共演しよう」と約束したという。こんな会話が出来るのは、音楽をやっていたからだろう。
●歌を聞いた人から依頼がきたことも
ユーモアのあふれる曲は、どんな風に生まれるのだろうか。
本業の合間を縫って、細切れに作っていくのが、藤元さんの創作スタイルだという。仕事が落ち着いたあと、家でギターを弾きながら、頭に浮かんだ歌詞を口ずさみ、スマートフォンに録音しておく。そうして貯めた短いフレーズ・アイデアを、最終的にまとめてひとつの曲にするのだ。忙しい本業とうまく両立させるための、効率的な作曲手法と言えそうだ。
弁護士を始めてから、こうして作った曲がこれまで20曲。今年2月には、『遠くの裁判所』『マルエツの弁当』など人気の6曲を収録した「CD」を完成させたという。
ところで、このCDには『債務整理の歌』も含まれているが、藤元さんは本当に債務整理の仕事を受けたくないのだろうか?
「それは、もちろん半分冗談ですよ(笑)。債務整理の仕事もきちんと受けています」
刑事事件をはじめ、性的マイノリティや外国人を対象とした法律相談、離婚、交通事故、企業法務など、幅広く手掛けている藤元さんだが、債務整理は実際のところ、手がける案件の中でも比較的件数が多いほうなのだという。
「不思議なもので、この『債務整理の歌』を聴いた人から、債務整理の依頼がきたこともあります。依頼者の気持ちを代弁するようなフレーズもあるので、気持ちを理解してくれる弁護士だという印象を持ってくれたのかもしれません」
藤元さんの歌う「弁護士ソング」が、目に見えないところで、弁護士という存在をほんの少し身近にしているのかもしれない。
【取材協力弁護士】
藤元 達弥(ふじもと・たつや)弁護士
2010年に弁護士登録(東京弁護士会)。新宿二丁目近くに法律事務所を開業し、LGBT当事者からの法律相談や、案件依頼に積極的に応じている。
事務所名:藤元法律事務所
事務所URL:http://fujimotolo.com/
◇ケーブルカー乗り場まで徒歩移動距離は2.4キロ
青函トンネルで発生した特急スーパー白鳥34号(6両編成)の発煙事故で、JR北海道は4日、白煙発生から乗客の避難完了までの詳しい状況を明らかにした。
【写真特集】運休が相次ぎ…JR青森駅の窓口には払い戻しの行列が
車掌は函館側から特急がトンネルに入ったころから異臭を感じ、車内で原因を調べていたところ、3日午後5時15分ごろ、5号車の窓の外に火花を確認。旧竜飛(たっぴ)海底駅を通過した直後の青森方面に約1.2キロ離れた地点で非常ブレーキを作動させて緊急停車し、運転士が消火器で消火した。
乗客は午後5時35分ごろから、列車を降りて旧竜飛海底駅に向かって徒歩で移動。全員が到着したのは同6時20分ごろだった。そこから30分かけてケーブルカーの乗り場となっている避難所へ移動。午後7時35分ごろから8~16人ずつ9回に分けて脱出した。体調不良を訴えている乗客から順番に乗車した。
最後の乗客が地上に出たのは、緊急停車から約5時間45分後の午後11時ごろ。停車位置からケーブルカー乗り場までの移動距離は計約2.4キロに上った。西野史尚副社長は避難誘導のあり方について「想定に基づく手順通りにできたと考えている」と説明した。
一方、青函トンネルを通過する北海道新幹線の開業まで1年を切った時点での事故に「万全な整備態勢を取るように引き続き取り組み、開業までに避難方法を確定し訓練する」と述べた。【久野華代、三股智子】
ガンホー・オンライン・エンターテイメントは4月3日、「パズル&ドラゴンズ」の課金アイテム・魔法石の価格を改定しました。同日App Storeが為替レートを反映して値上げを行ったのを受けての変更です。
【画像:価格改定前の、App Store値上げによる変更】
魔法石を1個だけ購入する場合は120円と変更はありませんが、6個セットは600円から480円に、12個セットは1080円から840円になります。App Store値上げ前は6個セットが500円、12個セットが900円ですから、値上げ前よりも安くなっています。30個、60個、85個のセットは値上がり分が元に戻っています。
iOS、Android、Kindleで同一の価格となるよう変更したため、Android版は魔法石1個が100円から120円に値上げ、6個セットと12個セットは値下げとなっています。変更は3日午後9時30分ごろ行いましたが、端末によっては反映まで時間がかかる場合も。Kindleは近日中に変更の予定です。
アップルは4月3日未明より、日本におけるApp Storeのアプリ価格を一斉改定しました。
【「パズル&ドラゴンズ」のゲーム内アイテム「魔法石」も価格変更に】
これまでの最低価格は100円からでしたが、今後は最低120円からに。既存のアプリやゲーム内アイテムなどについても同様に、100円→120円に価格が変わっています。200円のアプリなら240円に、700円のアプリなら840円に――といった具合。
価格改定は為替レートを反映したもの。App Storeの一斉価格改定はこれが初めてではなく、2008年には最低価格115円からだったのが、2011年には85円になり、さらに2013年には100円に変更されていました。
3日午後5時15分ごろ、北海道と青森県を結ぶ青函トンネル(全長53.85キロ)で、走行中の函館発新青森行き特急スーパー白鳥34号(6両編成)から煙が上がり、旧竜飛(たっぴ)海底駅から青森側約1キロ地点で緊急停車した。乗客124人は避難場所となっている同駅まで歩いて避難した。JR北海道が詳しい原因を調べている。トンネル内の事故で乗客が避難したのは、1988年の開通以来初めて。
【図で確認】列車が緊急停車した位置
JR北によると、乗客から車掌に「煙を見た」との通報があった。調べたところ先頭から2両目の5号車で異臭がして、床下モーター付近で火花が出ているのを確認。運転士が停車させ、午後5時半ごろに消火器で自力消火したという。
旧竜飛海底駅は青森県外ケ浜町の海面下約140メートル地点にある。乗客は地上と駅構内の778メートルを結ぶケーブルカーで救出された。
車両は2002年製。3日朝の点検で異常は無かった。旧竜飛海底駅を通過した際も、煙や温度の異常は検知されなかったという。
このトラブルに伴い、青函トンネルを通る海峡線は終日運転を見合わせ、後続の特急など8本が運休した。
竜飛海底駅は青函トンネルの開通時に設置されたが、来春開業予定の北海道新幹線建設に伴い14年3月で廃止された。
青森地域広域消防事務組合消防本部によると、現地対策本部を設けた地上口付近で避難者の体調などを確認。女性1人を外ケ浜町内の病院に搬送したが、詳細は不明という。
同消防本部はJR北海道から午後5時36分に連絡を受け、消防車両13台を出動させた。【鈴木勝一、久野華代、野原寛史、江連能弘】