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輪島市横地町の輪島塗の老舗「大徹八井漆器工房」が、高野山(和歌山県高野町)の開創1200年の大法会で引き出物に使われる小皿を制作した。同工房を営む八井汎親(ひろちか)さん(77)は、「高野山から全国へ輪島塗の魅力が広がってほしい」と期待している。
4月2日~5月21日に高野山真言宗総本山金剛峯寺で行われる大法会の引き出物となる小皿は、「南山蓮弁皿」との名称で、長さ10センチ、幅7センチほど。ハスの花びらをイメージした2枚セットで、合掌のように重ね合わせることができる。上品な朱色が塗られ、一方の皿には、大日如来の後光を連想して金箔が施されてある。飾り物にしたり、酒のさかなを盛ったりと幅広く使える。
同工房が30年ほど前から高野山にある宿坊のわんや膳などの修理に携わってきた縁で、金剛峯寺から「節目の記念品として花びらをテーマに作品を作ってほしい」と依頼を受けて、来賓向けの250セットを制作したという。
小皿の仕上がりについて同寺の担当者は、「開創1200年にふさわしい見事な作品。法会に来た方に喜んでもらえる」と話している。
何回も試作品を金剛峯寺に持ち込んで、ようやくデザインが決まったといい、八井さんは「苦労もあったが、お寺とこれまでにない交流を持てたことで、輪島塗の世界観が広がった」と手応えをつかんでいる。