社会そのほか速
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小川洋氏
小川 洋氏(おがわ・ひろし)65 無現(2)
知事(内閣広報官、特許庁長官)京大法 福岡県
拉致被害者家族会の(右列手前から)飯塚繁雄代表、横田滋さん、早紀江さん夫妻らと面会に臨む安倍晋三首相(左端)=3日午後、首相官邸
安倍晋三首相は3日午後、北朝鮮による拉致被害者家族会の飯塚繁雄代表らと首相官邸で面会した。首相は、北朝鮮が政府間対話は困難と伝えてきたことを「全く受け入れることはできない」と非難。「今後とも毅然(きぜん)とした姿勢で対応に当たりたい」と述べ、「対話と圧力」の方針で粘り強く交渉を続ける方針を示し、家族会の理解を求めた。
政府は同日、北京の大使館ルートを通じ、北朝鮮側に「極めて遺憾だ」と抗議し、被害者安否について迅速に調査し、一日も早く結果を報告するよう求めた。北朝鮮が昨年7月に開始し、1年をめどとした再調査の期限が迫るが、安否に関する報告の見通しは依然立っていない。
首相は席上、「大切なことは、拉致問題を解決しなければ北朝鮮が未来を描くことは困難だと認識させることだ」と強調。被害者の早期帰国に向けて「あらゆる手段を尽くす。対話と圧力、行動対行動の原則を貫き交渉に当たる」と述べた。
記者会見する菅義偉官房長官=3日午前、首相官邸
安倍晋三首相は3日午前、北朝鮮が日本人拉致被害者らの再調査をめぐり、日朝の政府間対話ができなくなっていると通知してきたことに関し、岸田文雄外相と首相官邸で対応を協議した。岸田外相はこの後の記者会見で、「本日速やかに適切な形で北朝鮮に抗議を伝える」と明らかにした。
菅義偉官房長官は記者会見で、今回の通知について、「全く受け入れることができず、極めて遺憾だ」と非難。「しっかりと当初予定通り迅速に調査して、速やかに報告するように強く求めたい」と強調した。対北朝鮮制裁を強化する可能性については、「対話と圧力、行動対行動という基本方針の下に交渉をしっかりやっていきたい」と語った。
北朝鮮が日本の警察当局による在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)幹部の自宅などへの家宅捜索を批判していることについて、山谷えり子国家公安委員長(拉致問題担当相)は「警察としては法と証拠に基づいて捜査している」と会見で指摘した。
政府は31日、2020年までに全国の医療機関から電子カルテなどの医療情報を集めて、「ビッグデータ」として活用する新制度を創設する方針を固めた。
電子カルテの活用は各地で進んでいるが、全国規模で利用する試みは初めて。治療方法の効率化に役立てるだけでなく、研究機関や民間企業による難病治療や新薬開発などにつなげたい考え。夏にまとめる政府の成長戦略にも盛り込む方向だ。
新制度は、国が新設する機関が、各地の医療機関から集めた電子カルテなどの情報を、個人が特定できないよう削除・加工した上で、医療機関のほか、大学など研究機関や製薬会社など民間企業に提供する仕組みだ。
電子カルテには、投薬の記録や病理検査の結果、患者の回復経過などの情報が記録されている。ビッグデータとして活用すれば、高額な医薬品が統計的に治療に結びついているかといった費用対効果の分析や、最も効果的な治療法を導くことが期待される。医療機関がこうした情報を基に効率的な医療を行うことで、医療費の抑制にもつながるとみられる。
共同通信社が28、29両日に実施した全国電話世論調査によると、集団的自衛権の行使容認を踏まえた安全保障関連法案について、今の通常国会で成立を図る安倍晋三首相の方針に、ほぼ半数の49・8%が反対と答え、賛成の38・4%を10ポイント以上上回った。他国の軍隊を後方支援するための自衛隊の海外派遣には、77・9%が必ず事前の国会承認が必要だとした。「必要ではない」は16・6%だった。
安保法制に関し、戦後一貫して容認してこなかった集団的自衛権の行使を法制化する大きな安保政策の転換点を迎え、慎重に議論を進めるよう国民が求めた格好だ。
【共同通信】