社会そのほか速
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政府は31日、2020年までに全国の医療機関から電子カルテなどの医療情報を集めて、「ビッグデータ」として活用する新制度を創設する方針を固めた。
電子カルテの活用は各地で進んでいるが、全国規模で利用する試みは初めて。治療方法の効率化に役立てるだけでなく、研究機関や民間企業による難病治療や新薬開発などにつなげたい考え。夏にまとめる政府の成長戦略にも盛り込む方向だ。
新制度は、国が新設する機関が、各地の医療機関から集めた電子カルテなどの情報を、個人が特定できないよう削除・加工した上で、医療機関のほか、大学など研究機関や製薬会社など民間企業に提供する仕組みだ。
電子カルテには、投薬の記録や病理検査の結果、患者の回復経過などの情報が記録されている。ビッグデータとして活用すれば、高額な医薬品が統計的に治療に結びついているかといった費用対効果の分析や、最も効果的な治療法を導くことが期待される。医療機関がこうした情報を基に効率的な医療を行うことで、医療費の抑制にもつながるとみられる。