社会そのほか速
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【モスクワ共同】鳩山由紀夫元首相は9日、モスクワを訪問、一部記者団にロシアが一方的に編入したウクライナ南部クリミア半島を訪問すると明言した。住民の意思を確かめ、編入の是非について考えたいとの意向を示した。同行筋によると、クリミア訪問は10~12日の日程。
日本政府は編入を「一方的な併合で国際法違反」として認めていない。首相経験者がロシアの査証(ビザ)でクリミア入りすることで日本の立場に誤解を与える可能性があるほか、編入の正当性を主張するロシアに利用される恐れも指摘され、日本政府は訪問を断念するよう働き掛けていた。
ドイツのメルケル首相(左)と握手する安倍晋三首相=9日午後、首相官邸
安倍晋三首相は9日午後、首相官邸でドイツのメルケル首相と会談した。親ロシア派との停戦合意が発効したウクライナ情勢をめぐり両首脳は、連携して安定化を目指す方針で一致。また、同じ敗戦国の日独が戦後70年間、経済発展を通じて国際社会に貢献してきたことを踏まえ、今後も2国間関係を強化していくことを確認した。メルケル首相は、中国などとの緊張緩和に向けた日本側の努力に期待感を示した。
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会談後の共同記者会見で安倍首相は、「ウクライナの平和と安定に積極的な役割を果たすことで(メルケル首相と)一致した」と表明。さらに、「アジア地域を含む国際社会が直面する安全保障環境について、議論を深めることができた」と語った。
一方、メルケル首相は、戦後70年の日本の歴史認識をめぐる問題に関し「過去の総括が和解の前提となる」と述べた。
会談では、2015年中の大筋合意を目指している日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)や、国連安全保障理事会改革などについて協議。中国が海洋進出の動きを強める中で安倍首相は、東アジアの地域情勢に関して説明した。メルケル首相は、ドイツが議長国を務める6月開催の先進7カ国(G7)サミットでの協力を要請した。
会談では、メルケル首相が歴史問題や日中関係などについて、どう言及するかも焦点だ。安倍政権が原発再稼働に前向きな一方、ドイツは脱原発の方針を明確にしており、会談でエネルギー政策が取り上げられる可能性もある。
メルケル首相の来日は、08年の北海道・洞爺湖サミット以来、約7年ぶり。
根津美術館で展示品を鑑賞する安倍晋三首相(左)とドイツのメルケル首相=9日午後、東京都港区
安倍晋三首相は9日、来日中のドイツのメルケル首相とともに東京・南青山の根津美術館を訪れ、飛鳥時代から江戸時代にかけての仏教美術の展覧会を鑑賞した。メルケル首相は仏像や仏画などを興味深そうに見て回り、「本当に面白いですね」と感想を語った。
両首脳は、織田信長が家臣の柴田勝家に領地の代わりに恩賞として授けたという茶わん「柴田」も鑑賞。安倍首相は、勝家の妻の「お市の方」について「戦国一の美女と呼ばれている」などと説明した。
安倍首相は9日、首相官邸でドイツのメルケル首相と会談した。
両首脳は混迷するウクライナ情勢の平和と安定のため、外務当局間の定期協議を実施することで一致した。両国の常任理事国入りを含む国連安全保障理事会の改革で協力を強化することも確認した。
会談は少人数会合を含め約2時間10分行われた。メルケル氏は今年6月にドイツで開かれる先進7か国(G7)首脳会議への協力を要請し、安倍首相は最大限貢献する考えを伝えた。
ウクライナ情勢について、両首脳は、ロシアによるクリミア半島の編入などを念頭に「一方的な力による現状変更の試みは許されない」との認識で一致した。安倍首相は「平和的解決に向けて尽力していることを高く評価する」とメルケル氏を支持した。
安倍首相はイスラム過激派組織「イスラム国」による日本人人質事件を受け、人道支援の拡充やテロ対策の強化に取り組む方針を伝えた。メルケル氏は「テロとの戦いはG7サミットでも重要な課題だ」と述べ、重視する姿勢を示した。
安倍首相は政府と与党が検討している安全保障関連法案について説明した。これに対し、メルケル氏は「日本が世界で一層重要な役割をしていることは日独が協力する上で新たな可能性が広がる」と評価した。
2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(左)、ラグビーワールドカップ組織委員会の御手洗冨士夫会長(右)の表敬を受ける安倍晋三首相=9日午前、首相官邸
安倍晋三首相は9日、東京五輪・パラリンピック組織委員会会長の森喜朗元首相と会談した。森氏は財界人らでつくる「新国立競技場を日本の新技術のショーケースにする勉強会」の座長を務めており、新競技場について「スポーツのみならず、コンサートや自動車ショーなど世界的なコンベンション(催し)の場にしたい」と意欲を表明。首相は「日本の技術を集め、世界に発信していくチャンスだ」と応じ、森氏らの取り組みを後押ししていく考えを示した。