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カーテンやブラインドの代わりに窓につるす「ハニカムスクリーン」が注目されている。
断面が蜂の巣(ハニカム)状で空気の層が出来るため、断熱性が高いのが特長だ。窓サッシや窓ガラスを替える断熱工事より手軽で、冬を前に選択肢の一つになりそうだ。
東京都八王子市の会社経営、角田昌己さん(54)の自宅で窓辺を飾るのは、ハニカムスクリーンだ。5年前の冬を前に、2階の寝室に設置したところ、寒さが気にならなくなり、その後、居間とダイニング、台所が一体になった1階にも取り付けた。妻の房子さん(51)は「朝、スクリーンを上げて冷気が入ってくると、夜間、スクリーンが断熱していたことを実感します」と話す。
角田さんが使っているのは、セイキ総業(埼玉)の「ハニカム・サーモスクリーン」。蜂の巣状の構造を2列に並べ、空気の層を二重にすることで断熱性を高めている。窓枠の内側に取り付け金具でつるし、ブラインドのように上げ下げして開閉するのが一般的。スクリーンの両側と窓枠とに隙間ができないよう、左右の窓枠に専用レールを付け、沿わせて開閉させると、断熱性をより高められる。
セイキ総業マーケティング課長の石原秀司さんは「冬に暖房をつけても窓辺がひんやりする場合、夏に冷房を効果的に使いたい場合などに採用するようです」と話す。
カーテン販売店などに取り付けも含めて頼める。幅160センチ、高さ110センチの腰窓の場合、3万8600円(税抜き、設置費除く)から。
ハニカムスクリーンが注目されるようになったのは、ここ2、3年だ。それ以前も、海外メーカーのものを中心に販売されていたが、東日本大震災後の省エネ意識の高まりを受け、取り扱う国内メーカーが増えた。
ニチベイ(東京)の「レフィーナ」は、ハニカムの断面の幅が2・5センチと4・5センチの2タイプある。不透明な生地と透ける生地を組み合わせて使うこともでき、下半分を不透明なタイプにして外からの視線を遮りながら、上半分で日光を取り入れることもできる。トーソー(同)やリクシル(同)も扱っている。
住宅の断熱技術などを研究するNPO法人・新木造住宅技術研究協議会(宮城)によると、ハニカムスクリーンは、居間の掃き出し窓など、熱が出入りしやすい大きな窓に取り付けると、断熱効果を実感しやすい。常務理事の会沢健二さんは「冬は、日中にハニカムスクリーンを上げ、積極的に日光を取り入れて室温を高めたうえで、日が落ちてからスクリーンを下ろすと、室内から暖かさが逃げず、さらに効果的」と話す。西日の強い部屋に取り付けていれば、夏も暑さを緩和できるという。
ただし、色やデザインの選択肢はカーテンなどに比べて、まだ少ない。インテリアコーディネーターの秡川(はらいかわ)寿美礼さんは「室内に統一感を持たせるため、壁や家具とできるだけ近い色を選びましょう。カーテンと併用してもいいでしょう」と助言する。