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[写真]「女性の能力を活用した新たな市場創造について考える」フォーラムで、「女活のススメ」の要旨が報告された=大阪市天王寺区上汐5のクレオ大阪中央
女性の戦力化を推進する企業の成功事例をまとめた小冊子「女活のススメ」を、大阪商工会議所がこのほど刊行し、女性支援セミナーで配布してお披露目された。中堅中小企業の成功事例が多くリポートされ、小さな会社も参考にしやすい。いまだ職場で実力を発揮しきれていない女性たちは、視点を変えれば、魅力あふれる可能性の宝庫。女性の活躍推進、略して「女活」の時代へ。
安心の「保活コンシェルジュサービス」
[写真]「制度も社風もよくわかる! 女活のススメ~女性活躍推進に取り組む大阪の企業事例集」(大阪商工会議所発行)
小冊子の正式名称は「制度も社風もよくわかる! 女活のススメ~女性活躍推進に取り組む大阪の企業事例集~」。大阪商工会議所が発行し、同会議所人材育成委員会の女性支援事業の一環として設立された「企業における女性の活躍推進研究会」(座長:佐藤友美子・追手門学院成熟社会研究所長)の研究成果がまとめられた。
A4版、41ページ構成で、19社の成功事例をリポート。研究会の事務局を務めた同会議所人材開発部研修担当の松井伊代子次長、高田周平さん、吉田奈津美さんの3名が、本来の研修業務と並行して、取材、撮影、執筆をこなしながら刊行にこぎつけた労作だ。
女活のポイントを、働く女性を増やす「採用」「両立支援」と、働く女性を伸ばす「育成」「登用」の4つに分類。色違いの花びらマークで各事例の特色を鮮明に打ち出した上、誌面に女活冊子らしい華やぎを添えている。紹介企業の企業規模も大企業が9社、中小企業が10社と、バランス良く配置されている。
ダイキン工業(大阪市北区)は、育児休暇復帰者の活躍に向けた支援で異彩を放つ。「保活コンシェルジュサービス」は同社独自の保育所入所支援策で、社員の住む地域や個々人の事情に応じた保育所情報を提供。保育所をしっかり活用することなどで、社員の早期職場復帰をサポートする。
生後6カ月未満で職場復帰する社員に対しては、さらに一歩踏み込んだ支援策で向き合う。地方の実家から親を呼び寄せ、育児を手伝ってもらう場合、親の交通費を会社が負担する制度などは、とても頼もしいだろう。「早く戻って活躍してほしい」──1人ひとりの女性社員を、貴重な戦力としてリスペクトする期待の高さが伝わってくる。
子育て中の短時間正社員がバリバリの部長職
[写真]フォーラムで「女活のススメ」に見入る参加者
製造業のクリロン化成(大阪市東淀川区)は、パート社員を悩ませる「130万円の壁」を補助制度で解消し、パート社員の戦力化に成功している。
年収が社会保険の扶養範囲から外れる130万円を超え、社会保険料の負担が発生したパート社員に対し、本人が負担すべき保険料に相当する分を、会社が時給に上乗せして支払う。パート社員は「130万円の壁」を気にすることなく存分に働けるため、モチベーションが上がり、会社の業績向上に貢献している。
卸売業のワンゲイン(大阪市浪速区)は従業員10人のうち、9名が女性。午前9時半から午後3時半までの短時間勤務を選択できる短時間正社員制度を導入し、女性社員が子育てと仕事を両立しやすい職場環境を醸成。営業統括部長の重責も、子育て中の女性短時間正社員が担っている。
情報通信業のプロアシスト(大阪市中央区)は、対話重視の社風を貫く。人気レストランと年間契約し、社員の誕生会や定例会議後の食事会を開催。業務とはかかわりの薄いことでも話しやすい環境がさりげなく整う。地方出身の社員に対しては、生駒京子社長自身が地方まで出向いて実家を訪問。両親らに社員の近況報告をすることで、家族との一体感も培っている。
女子社員の4割がママさん社員
大阪市が主催し、同会議所が共催して開催された「女性の能力を活用した新たな市場創造について考える」フォーラムで、参加者に「女活のススメ」を配布し、同研究会活動の成果が報告された。
松井さんが紹介事例から得られる「女活成功のひけつ」と「女活の留意点」を、3点ずつ挙げた。女活成功のひけつを、「制度も社風も充実」「男性上司を巻き込んだ育成研修」「適性を生かした職域拡大」と指摘。「女活の留意点」として、「トップの決意と活動継続の仕掛け作り」「待機児童問題の解消」「働き方改革の推進」を呼びかけた。
続いて、「女活のススメ」で事例紹介されているマンダム(大阪市中央区)の西浦けい子人事部主幹が、自社の取り組みを説明。産休取得者と上司、人事部による産休前三者面談を導入したところ、コミュニケーションが促進され、産休後の復職が円滑になった。今では女子社員のうち、子育て中のママさん社員が4割を占めるようになったという。
西浦さんは「他社の事例が役立つことがあります。大阪の会社同士で連絡を取り合い、知恵を集めていきましょう」と、女活情報の共有を提唱した。会場では参加者が配布された「女活のススメ」に熱心に見入っていた。
女性の活躍推進こそ、すぐれた成長戦略のひとつ。生活シーンでの「大阪のおばちゃん」のたくましさや対話交渉能力は群を抜く。「大阪女子」の潜在的パワーをうまく引き出して、大阪経済の成長エンジンにしたいものだ。
「女活のススメ」は大阪商工会議所人材開発部研修担当(大阪市中央区本町橋)と、OSAKAしごとフィールド(大阪市中央区北浜東)で、無料配布しているほか、同会議所の公式サイトからダウンロードできる。詳しくは同会議所の公式サイトで。
(文責・岡村雅之/関西ライター名鑑)
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大阪市浪速区で21日、恒例の「日本橋ストリートフェスタ」が行われ、朝から多くのコスプレーヤーが集まり、堺筋が歩行者天国になるなど、多くの人でにぎわいをみせた。
悟空とフリーザとリラックマが並んで記念撮影?
[写真]ドラゴンボールのキャラにリラックマ?
国内でも指折りの電気街「日本橋」で開催される同イベントは、今回で11回目。毎年約4000人以上のコスプレーヤーが集まり、様々なイベントが行われることで知られる。
同日も午前11時から午後3時半ごろまでは、電気街を走る堺筋を歩行者天国となった。ドラゴンボールから進撃の巨人、となりのトトロなど様々なキャラクターにふんしたコスプレーヤーたちが普通に街を歩いており、なにも知らずにここを歩いていた人たちは驚きの表情を見せていた。
ドリーム・カー「ナイト2000」が並んで駐車
[写真]ドリームカー「ナイト2000」がコインパーキングに並んで駐車していた
また、コインパーキングには約30年以上前に国内でもテレビ放映され人気を得たアメリカの特撮テレビドラマ「ナイトライダー」のドリーム・カー「ナイト2000」も置かれており、思わずシャッターを切る人の姿も多く見られた。
大阪市内から来たという30代の男性は「きょうこのイベントを知らずにここを通ってとまどってたけど、まさかナイト2000が見られるなんて思わなかった。めっちゃ興奮する。しかも2台並びはビックリですわ」などと、うれしそうに話していた。
このほか、パレードや地元アイドルによるライブステージなどが行われ、子どもから大人まで多くの人たちが楽しんでいた。
地図URL:http://map.yahoo.co.jp/maps?lat=34.65802194609713&lon=135.5057598967518&z=15
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マツダ「CX-3」は、デミオのコンポーネントを使って構築されたSUVで、ラインナップ的にみると成功モデルCX-5の弟分に当たる。
成功モデルCX-5の“弟分”
[写真]マツダの新型コンパクトSUV CX-3はBセグメントでありながら、クラス感不明の印象を受ける。その影響でBセグメントに漂う宿命的な安物感がかき消されている
駆動方式はFFと4WDの2種類があり、トランスミッションはトルコンの6段ステップATと6段マニュアルが選べる。駆動方式とトランスミッションは「4WDを選ぶとMTが選べない」のようなことはなく、しばりなしでどれとでも組み合わせできる。
トリムは「並」にあたるXDと「上」のXDツーリングがあり、XDツーリングにオプションのパッケージセットを加えたLパッケージがある。基本的なところから言えば、XDのみがタイヤサイズ16インチで、XDツーリングから上は18インチだ。ディーラーオプションは別として、メーカーオプションではXDに18インチを選ぶことはできない。後で詳述するが、乗り心地的にもハンドリング的にもお勧めは18インチの方。タイヤサイズについては大抵はしょぼい方がよいことが多いのだが、CX-3に関してはそういうことになっていないので気を付けたい。
Lパッケージは、レーダークルーズや衝突軽減ブレーキ、車線逸脱警告、死角警告などの安全装備が全部盛り込まれている。値段は高いものの、結果的にこれが一番お勧めということになってしまうかも知れない。
他の装備はともかく、特に中高速で使える衝突軽減ブレーキの有無は、2015年の今、結構重要なポイントになってくるはず。時速30キロ以下で働く赤外線レーダー方式の衝突軽減ブレーキは全グレードに標準装備されるが、それ以上の速度をカバーするミリ波レーダー方式のブレーキシステムは、XDツーリングLパッケージでは標準装備、XDツーリングはオプション、XDではそもそも設定がない。前述のタイヤの話も含めると、XDはよっぽどのミニマリストでない限り選ぶ意味がない。
この他に機能系のオプションを挙げると、コンデンサーを使ったエネルギー回生で、発電のほとんどを減速時に済ましてしまう(ということは走行時に発電機を回すロスが減る)i-ELOOPと新開発のノック音制御機構のナチュラルエンジンスムーザー(後述)があり、XDツーリング以上のAT車のみにセットでオプション設定される。
BOSEのオーディオは嗜好的オプションなので言及しないが、装備するとトランク床下の収納スペースがサブウーファーに浸食されることだけは機能面の話として記しておく。
世界初のディーゼル制音機構を採用
[画像]丸棒を削っただけの単純な仕掛けでディーゼルのガラガラ音を軽減したナチュラル・サウンド・スムーザーのアップ。中央部だけ外径が0.1ミリ太くなっており、この部分がピストンピンに圧入される。両サイドはくびれを境に振り子の様に振動し、音の振動に対してダイナミックダンパーとして働く
CX-3の話題のひとつは全車ディーゼルというグレード構成だろう。これはマツダ自慢のSKYACTIV-D 1.5で、基本はデミオと同じものだが、トルクが20N・m増えている。マツダとしてはディーゼルをイメージリーダーとして売って行きたい。
エコエンジンとしてはガソリンのSKYACTIV-Gもキチンと改良されているし、まだまだ伸び代はある。しかし他社がハイブリッドだ小排気量ターボだとわかりやすく名前のついた「エコエンジンらしさ」を訴求してくる中で「普通のガソリンエンジンも頑張ってます」ではいかにも弱い。そこは「欧州で評判の新世代ディーゼルです」と訴求出来た方が話としてわかりやすい。
[画像]中央部だけ圧入されている様子がよくわかる
「ディーゼルならマツダ」というイメージがもう少しで固められそうな状況でディーゼル推しになるのは企業として当然の戦略だと思う。ちなみにCX-5が出るまでは、マツダ社内でも、エコエンジンの主軸にディーゼルを据えることに賛否両論はあったらしい。石原元都知事があれだけ騒いで、ほぼ絶滅させてしまったディーゼルで本当に行けるのかどうか、それは当時としては危惧があって当然だろう。
しかしCX-5の成功でマツダは手応えを掴んだ。ふたを開けて見れば、販売台数の8割がディーゼル。続くアテンザでも8割を占めた。販売価格が勝負の分かれ目になりやすいBセグメントのデミオでも6割を超えた。車両価格はガソリンモデルの最廉価モデル135万円に対し、ディーゼルの最廉価モデルは約42万円高の178.2万円と大きな差額があるにも関わらずだ。
[画像]ガラガラ音が伝わっているほど色が明るく表現されている。右はナチュラル・サウンド・スムーザーがついているもの。振り子が振動を吸収するためほぼ全部が青くなっている
実際CX-3の概要はCX-5の発売に前後して決まったらしいので、それらの動き全てが「全車ディーゼル」を決めたとは言い難いのだが、実績を積んだことで自信を深めて行ったことは容易に推測できる。
また、今回は世界初となるディーゼルエンジンの制音機構「ナチュラル・サウンド・スムーザー」を採用している。写真を見てわかる通り、金属棒に2か所のくびれを入れただけのものだ。肉眼ではわからないが、これは中央部の径だけが0.1ミリほど太くなっており、中空のピストンピンにこれを圧入すると、両サイド部分は自由に振動できる。つまりダイナミック・ダンパーとして働くわけだ。
[画像]ナチュラル・サウンド・スムーザーがついているエンジンとついていないエンジンの騒音比較グラフ
燃焼圧力がピストントップを押し下げる。力はピストンピンを経由してコンロッドに伝わり、コンロッドのビッグエンドを変形させながらクランクに伝わる。この時の騒音の波形を調べると、3500Hz付近にピークを持つ周波数成分が他に比べて強くなっており、これがガラガラというディーゼルの騒音の元凶になっていること、それがピストンピン付近で発生していることをマツダは突き止めた。であれば3500Hzで共振するダイナミックダンパーをどこかに装着すればそのピークを吸収できる。都合よくピストンピンは中空なので、その中にダイナミックダンパーを収めれば良い。
この機構は仕組みも理屈も極めて簡単で、原因を特定して突きとめること、ダイナミックダンパーを実装する場所を見つけることにほぼ全ての意味があるコロンブスの卵的なソリューションだ。ちなみにどこかのサプライヤーの技術なのかと聞いてみたら、エンジニアの答えは「マツダ内製です」とのこと。
パワートレイン刷新で運転環境は良好
シートに座ってみると、ポジションは良好だ。右ハンドルの場合、どうしても前輪がアクセルペダルを左へ押し出す。それにつられてブレーキも左による。対処方法は大きくふたつある。一つ目はシートを後ろに下げてしまうことだ。そうすれば前輪の影響は受けない。ところがそうやってフロントシートが後退すれば、リアシートのスペースかラゲージが削られる。小型車の様にパッケージ効率が重要な車種ではフロントシートは下げたくないのだ。
そうなると、前輪を前に押し出すしかない。ところが前輪の位置は、パワートレーンで決まってしまう。パワートレーンは一度設計したら何十年も使わないと元が取れないので、そうしょっちゅう新規に設計されない。マツダの場合、このパワートレーンの刷新タイミングがたまたまやってきたので、デミオのパッケージを構築するに際して前輪位置を前に押し出すことが可能になったのである。そうした根本的な改良のおかげで、デミオの基本骨格を使ったCX-3も運転環境は良好だ。
フロントシートはクッションが柔らかく、低反発系の素材なので座ってから馴染むまでに時間がかかる。実際走りだして10分後位になって腰の後ろのサポートが少し不足した感じになった。減点要素だと思っていたら20分後には違和感が消えていた。今回は試乗時間が1時間に限られていたので、数時間単位で乗った時どうなるかは別の機会に確かめてみたい。シートのヘリはBセグメントとしては例外的にしっかりしておりサポートは良好だ。
タイヤサイズで変わるハンドリング
[写真]タイヤサイズは16インチと18インチの2種類用意されるが、乗り心地でもハンドリングでも18インチに軍配が上がる珍しいケースだ
エンジンは低速から力があり、レスポンスは自然でリニア、全開にした時に怒涛のトルクを求めるのは1.5リッターには酷というもの。全負荷での速さは特筆するほどのものではなく、必要にして十分。むしろ通常のドライブ時に使い易い程度に低速トルクが出ており、ちょっとした勾配を変速させずにアクセルのわずかな踏み足しで登ることが自然にできる。そのあたりのエンジンとミッションの連携はよくできている。高速巡航での速度管理もしやすい。一言で言うと刺激的な楽しみはないけれど普段使いに楽なパワートレーンだと言える。
乗り心地は普通。特別良くもないが悪くもない。魔法のじゅうたんばりに路面の凸凹を難なくこなすという感じではないけれど不快な感じはない。その辺はむしろデミオより快適かもしれない。
ハンドリングは16インチと18インチでだいぶ印象が変わる。ある程度旋回が長いコーナーでは16インチモデルは切り足しが必要になる。コーナー入口で決めた舵角そのままで、アクセルで微調整しながら曲がっていくことができない。
進入してすぐ脱出の様なコーナーでは問題ないのだが、ある程度旋回が入ってくるような回り込み方になると、追加の切り増しが必要になる。切ればちゃんと曲がるので問題ないと言えば無いのかもしれないが、切り足す操作を求められるとやはり感覚的にはクルマが軽快に曲がっているようには感じられず、ちょっとよっこらしょ感がある。
マツダのクルマは比較的ハンドル依存性が高い感じは以前からあり、スロットルのオンオフでラインをコントロールしようとしてもあまり反応しない。スロットルよりハンドルを切ってくれというニュアンスが強い。しかし不思議なことに18インチモデルはそういうことになっていない。決してキビキビしているタイプではないが、落ち着いて自然に曲がる感じは普段のアシとしてとても納得がいくものだった。
高速道路の直進安定性は高い
4WDは全体に少しマイルドになる。発進した瞬間からフリクション感があり重さも感じる。FFと比較すればやはりそこに歴然とした差があるのだが、では走っていて気になる程かと言えばそうではない。基本的には生活四駆なのだと思うが、ウェットの舗装路でブレーキをかけた時のスタビリティはFFより高く、またコーナーリング中の安定度も高い印象を受けた。FFの方がクリアな印象はあるが4WDの「でっかいおにぎり」の様なちょっと素朴な安心感がもたらす寛ぎ感も長く乗るにはいいのかもしれない。
ちなみにサスペンションのセッティングは16インチを基準にして出しており、マツダの人いわく「同じになる様にセッティングしてあるはずなんですが……」とのこと。しかし「で、どっちが出来が良いと思います?」と聞くと、作った人も18インチの方がよくできているという認識だった。
高速道路の直進安定性はかなり良い。「矢の様にまっすぐと微動だにせず」というものではないが、基本的な直進性が高い上に微舵角の修正がやりやすいので疲れにくい。わざと修正を遅らせて少々大きめにしても嫌なヨーの立ち上がりがないので、そういうことにうるさい人でも誰かにハンドルを任せやすいと思う。そのあたりが神経質なクルマだと「他人の運転で嫌な思いをするくらいなら自分で運転する」ということになるから、案外重要な性能だと思う。
Cセグメントのリプレイス?
[写真]マツダ株式会社の常務執行役員 研究開発担当、素利孝久氏
全体としてCX-3には高いポテンシャルを感じた。売れそうな予感があるのは前述した通り。Cセグメントがかつての勢いを失っている現状で、Bセグメントの高付加価値モデルは落とし所としてとても説得力がある。ガマンした感じや、節約した感じを特に感じない一番普通の選択肢になるのではないか。
本当に次世代スタンダードになるかどうかはまだ年数のかかる話だと思う。次世代スタンダードということは世界で最も売れているクラスであるCセグメントのリプレースということになるからだ。マツダの常務執行役員の素利孝久氏に聞いてみたところ「Cセグメントのリプレイスというのは大げさです。あのクラスは盤石ですから」と笑うが、マツダがこのCX-3のクラスを「2020年には2倍になる」と踏んでいるのも事実だ。でなければいつも「うちはお金ないんで」と言っているマツダが、全くの新マーケットに新製品を投入するわけがない。
今の新車マーケットを見渡してみれば、そこそこ経済力はあるけれど「クルマはあくまでも道具」と考える多くの人々にとって、CX-3は実はど真ん中のマイカーなのではないかと思う。
(池田直渡・モータージャーナル)
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中国人訪日客が日本経済を支えている。2015年2月の訪日外国人客全体約138万7000人だったうち、その約4分の1にあたる約36万人が中国からの旅行者だった。伝統的に「ニッパチ」と呼ばれ、2月と8月は寒かったり暑かったりして商売が振るわない時期とされていたが、そんなジンクスはどこへやら。潤沢な手持ちの資金を使って日本で「爆買(ばくがい)」する中国人のショッピング風景は主要メディアが注目するニュースになった。
爆買の平均消費金額は約20万円
[写真]爆買中国人は36万人、平均消費金額は約20万円に(Rodrigo Reyes Marin/アフロ)
彼らが買い求めるのは電気ポットや電気炊飯器、セラミック製の包丁、ドライヤー、化粧品などの日用品から、赤サンゴの高級宝飾品にいたるまで多岐にわたる。特に日用品は中国で買うよりも3分の1程度の値段で買えるとされ、デパートや量販店にお客が殺到。各社は多数の免税コーナーを設けるなど積極的に対応した。
この結果、大手百貨店5社の2月の売上高は(速報値、既存店ベース)そろって増収となった。1回の日本滞在で使う平均消費金額は約20万円と、他の外国人が10万円前後であるのと比べるといかに大きいかがわかる。百貨店、ホテルなどに与える波及効果も当然ながら大きい。ホテルなどの場合、以前は一人当たり1万5000円~6000円の客単価だったが、いまはそれが2万円以上に上昇し、今後についても「2万5000円ぐらいになるのではないか」という強気の見方があるほどだ。
しかし喜んでばかりもいられない。彼らのマナーの悪さにまゆをひそめる向きも少なくないからだ。大型バスで大挙して銀座に乗り入れて、ところかまわず飲食したり、トイレではない場所で子供が用を足したりなど、常識はずれのことが次々と起こるそうだ。
しかし、ホテルは悲惨な状況に
ホテルにいたってはもっと悲惨だ。ある都心の高級ホテルの関係者によると、使い方がよくわからないせいか、男女問わず部屋のトイレで温水便座に座るのでなく立ったまま用をたして水浸しにしたり、火のついたたばこをそのまま床に捨ててじゅうたんを焦がしたり、朝食バイキングの料理を全部持っていってしまったりなど、「トンデモ」を挙げだしたらきりがないという。
このため最近は都心の有名なホテルは中国の団体客の受け入れを敬遠しており、そうした客は中級以下のホテルや郊外のビジネスホテルに流れているという。
逆に有名ホテルがターゲットにしているのが、富裕層の個人旅行客である。高級な部屋に長期間滞在してくれるほか、盛大な宴会を開いたり、一人当たり5万円前後もする高級な食事のコースを選んでくれたりするなど、二重三重においしいからだ。
ただ、こうした富裕層であっても、必ずしもマナーが良い人ばかりとは限らないそうだ。団体客相手に遭遇するのと同様の悩みを抱えるホテルも多い。あるホテル関係者は「日本人の海外旅行客も昔はそうだったのかもしれないが、彼らの常識が追いつくにはあと10年はかかるのではないか」と話している。
(3Nアソシエイツ)
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福井県の高浜町議会が20日、再稼働に同意することを決めました。今年11月の再稼働を想定していると伝えられています。また、九州電力は19日に使用前検査を原子力規制委員会に申請、川内原発1号機を再稼働させる計画です。しかし、実際に運転を再開するまでには紆余曲折が予想されます。
[図解]原発再稼働までのプロセス
政府は2014年2月、国の中長期的なエネルギー政策の指針となる「エネルギー基本計画」を発表し、4月に閣議決定を行いました。エネルギー計画では、原発を「重要なベースロード電源」と位置付けており、再稼働を進めることが明記されました。再稼働についてはいろいろな意見もありましたが、閣議で決定されたことにより、実務がスタートすることになったわけです。
再稼働するといっても、そのまま発電所の運転をスタートすればよいというものではありません。原子力発電所の審査については、震災をきっかけに基準の見直しが行われており、2013年7月にあらたな規制が施行されています。新しい基準では、重大事故への対策を「義務」としたほか、地震、津波対策の強化、活断層については、必要に応じて40万年前までさかのぼって調査することなどが盛り込まれました。これから再稼働する原発は、これらの新基準をすべて満たしている必要があるわけです。
新しい基準ですべての原発を再評価するというのは、実は膨大な作業となります。このため安全審査を行う原子力規制委員会では、川内原発を優先審査の対象とし、最初に川内原発の審査を行ってから、各原発の審査を行っていく方針を掲げています。このため川内原発の審査が先行しており、2014年9月に安全審査に合格しています。ただし、再稼働までにはこの他にもいくつかのハードルがあります。地元の同意を得ること、「工事計画」と「保安規定」の認可を受けること、そして「使用前検査」に合格することです。これらを経てようやく再稼働となります。
川内原発は、地元の同意は得ていますが、工事計画に補正が入ったことでスケジュールが大幅に遅れています。そうこうしているうちに、高浜原発が2月に安全審査に合格し、工事計画の補正書も提出しました。これにより高浜原発が、早ければ今年の春以降に再稼働するのではという声が上がっていました。ただ、どちらも、一部の住民が再稼働差し止めを求める仮処分申請を行っており、こちらの動向からも目が離せないでしょう。
とりあえず、既存の原発を再稼働させることを決定し、当面はそれを実施しようとしているわけですが、日本の原子力政策全体をどのようにするのかについては何も決まっていません。使用済み燃料からプルトニウムを抽出してあらたな燃料とする「核燃料サイクル」の開発を継続するのかなど、決めなければならないことがたくさんあります。また原発の位置付けについても「重要なベースロード電源」というあいまいな表現ではなく、よりはっきりとしたものにする必要があるでしょう。再稼働だけを実現して、当面は現状維持という状況にならないようにすることが重要です。
(The Capital Tribune Japan)
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