社会そのほか速
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<健常児にも人気>
先生が友達の手を取り差し出した。「よろしくね」。そう言って自然に手をつないでステージに立った。
多賀城市の主婦五代儀(いよぎ)まどかさん(26)は太陽の家の卒園生だ。障害のある友達と発表会で一緒に歌った記憶が残る。
3歳~就学前の児童が通う太陽の家は1975年、市の施設として開設された。共生を実現させる試みに共感は広がり、特に健常児の入園は抽選になった。五代儀さんも、母親が趣旨に賛同して申し込み、自身でくじを引いて入園できた。
周りには知的障害、肢体不自由、ダウン症の友達もいたが、幼いこともあり障害を意識したことはない。そうした経験があったからか「成長してからも壁を作らず誰とでも仲良くなれた」と振り返る。
高校時代のボランティア活動、結婚まで続けた看護師の仕事にも、太陽の家での体験が向かわせてくれたように思うという。
施設には前身がある。県が72年、在宅障害児を対象に指導訓練のモデル事業を実施。精神科医や心理判定員、ケースワーカーらの指導チームの下で、子どもたちは遊び方を、親は子どもに対する接し方を覚えた。
親の有志は翌年、学童保育のプレハブ教室を借りて自主保育を始めた。当時の故大場源七市長が「障害のある子もない子も一緒にいるのが自然」と理解を深め、太陽の家につながった。
開設後、障害児は専門的な療育指導を受けながら、健常児と一緒に学んで成長した。リズム運動など数種類を組み合わせた「サーキット運動」と呼ぶ訓練や運動会、遠足も一緒に取り組み、全国からの視察が相次いだ。
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