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◇作業員らはガス検知器を現場に持って行かず
秋田県仙北市田沢湖生保内(おぼない)の乳頭(にゅうとう)温泉郷近くの源泉施設で18日、硫化水素を吸ったとみられる男性3人が死亡した事故で、県警仙北署と大曲労働基準監督署などは19日、現場の実況見分を始めた。施設を管理している同市によると、作業員らはガス検知器を現場に持って行かなかったという。ガスマスクも着用していなかった可能性が高いという。県警などは安全管理に問題がなかったか調べている。
市などによると、現場の「カラ吹(ふき)源泉」付近は硫化水素が立ち込めることがあるため一般の立ち入りが制限され、看板を立てて注意を呼び掛けていた。現場に入る作業員らの安全を確保するため、市はガス検知器を1台持っているが、車の中に置かれたまま使われなかったという。
カラ吹源泉には「集湯槽」と呼ばれる設備があり、硫化水素を含む高温の蒸気に、近くの沢からひいた水を加えて湯をつくる。この湯は約5キロ離れた同市内の田沢湖高原温泉郷にパイプを引いて供給されていた。周辺には約2.5メートルの積雪があった。
実況見分は午前9時過ぎに始まり、同署員らは酸素ボンベを背負って現場に向かった。
事故は18日午後5時ごろに発生。パイプの中に詰まった空気を抜く作業を終了後、作業員2人がくぼ地で倒れた。助けに行こうとした市職員1人も倒れた。【池田一生、松本紫帆、山本康介】