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10年越しの初対面を実現したアブドラ・アルムグラビさん(中央)と日本人女性(右)=12日、パレスチナ自治区ガザ市(アルムグラビさん提供・時事)
【エルサレム時事】「ようやく会えた時には言葉に表せないほど感激した」。パレスチナ自治区ガザに「嫁いだ」日本人女性(28)は、結婚相手のアブドラ・アルムグラビさん(26)と10年越しの初対面が実現した喜びを語った。近く結婚式を挙げ、ガザで2人で新しい生活を築いていくと意気込んでいる。
2人は2005年ごろ、ソーシャルメディアを通じて知り合った。メールや電話で会話を重ねているうちに「恋に落ちた」(アルムグラビさん)。結婚を真剣に考えるようになり、07年に女性がイスラム教へ改宗。2人が会える方法を模索した末、女性が昨年末にエジプトに渡航、ガザとの境界検問所が開くのを待ち続けた。女性がガザに入ることができたのは今月9日のことだ。
「本名などは日本の家族が心配するから明かせない」と話す女性は、大学時代にパレスチナ問題を勉強するなど、昔からイスラム文化に興味があった。だが、「パレスチナは遠い存在だった」。アルムグラビさんが親から勧められた縁談の話を断ってまで自分と結婚しようとしていたことから、ガザ行きを決断した。
昨夏のガザでのイスラエルとの戦闘時には、アルムグラビさんの安否が心配で「生きた心地がしなかった」という。日本からできることは、携帯電話でメッセージを送り続けることだけだった。
現在、ガザ市内のアルムグラビさん一家の自宅に暮らす。2人の会話は英語だが、「これから少しずつアラビア語を学びます」。女性の新たな人生が始まった。