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農業法人「わくわく手づくりファーム川北」(川北町壱ツ屋)が3月に発売した地ビールの新商品が、北陸新幹線の「かがやき」「はくたか」の車内で販売されている。女性をターゲットにした白ビールで「飲みやすい」と好評で、工場では急ピッチで生産されている。
新商品名は「グランアグリ」シリーズ。第1弾は、能美産の六条大麦に加え、小松産の小麦を使った「ヴァイツェン」と呼ばれる白ビール。バナナのようなフルーティーな香りとクリーミーさが特徴で、女性でも飲みやすく仕上げたという。
缶と瓶の2種類で販売。デザインは北陸新幹線をイメージして白、青、銅の3色を使用し、雪吊(つ)りの模様を取り入れた。価格は缶(350ミリ・リットル)が362円、瓶(330ミリ・リットル)が480円(いずれも税別)。
同ファームは「金沢百万石ビール」などの地ビールを販売しているが、小麦を使ったビールは初めて。工場には新たに二つのタンクを設置して、1日1200本ペースで生産を進めている。地元の農水産物にこだわる代表取締役の入口博志さん(63)は「醸造する際の温度調整が難しかったが、小麦の風味が強く残るビールができた」と胸を張り、「能美産のはと麦をローストして使った香ばしいビールを作りたい」と第2弾も構想している。
グランアグリは、北陸新幹線「かがやき」と「はくたか」の車内のほか、金沢駅など駅構内のコンビニや売店でも販売されている。車内販売を担当するJR東日本の子会社「日本レストランエンタプライズ」(本社・東京都港区)は「関東圏の人にとって、北陸のビールはなじみがなく新鮮。デザインも洗練されていて好評」と話している。