和歌山県紀の川市後田（しれだ）の空き地で５日夕、近くの市立名手（なて）小５年・森田都史（とし）君（１１）が殺害された事件で、現場周辺に住む２０歳代の男が関与した疑いが強まり、県警は６日夜、殺人容疑で取り調べを始めるとともに、男の自宅の捜索を始めた。

　　容疑が固まり次第、逮捕する方針。犯人とみられる人物は複数の凶器を持っていたが、現場近くの曲がり角を北に向かった後の目撃証言がなく、県警は付近住民の可能性が高いと判断。周辺に住む男が、唯一の目撃情報と酷似していたという。

　　県警幹部によると、男は、現場の空き地から北西約５０メートルの民家に居住している。

　　事件では、現場付近の男性が、身長１メートル７０前後、紺色のジャンパーにジーンズ姿で、ゴーグルのようなものをつけた不審な男を目撃。森田君を襲う様子は見ていないが、複数の凶器を持ち、足早に立ち去ったという。