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昨年、トヨタ自動車が燃料電池車「MIRAI」を発売して以降、株式市場でも「水素燃料電池」関連が有望テーマとして大きな脚光を浴びている。では、そうした中で株価上昇期待の高い銘柄はどう選べばよいのか。カブ知恵代表・藤井英敏氏が解説する。
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「水素燃料電池」関連は非常にスケールの大きなテーマといえる。電気自動車が充電した電池で走るのに対し、燃料電池車はタンクに積んだ水素と空気中の酸素を結合させて電気をつくりながら走るという革命的な技術。排出するのは水だけという「究極のエコカー」なのだ。
ガソリンスタンドのような水素ステーションをいかに普及させるかが課題となっており、関連技術を有する銘柄が人気化。市場の注目をいま最も集めているテーマである。
実際、1月5日には東京都が東京五輪の選手村を水素エネルギーで賄う「水素タウン」構想を打ち出し、水素関連銘柄の人気が沸騰。たとえば中期経営計画に水素製造装置や水素ボンベ用の容器バルブの製品化などを盛り込んでいた宮入バルブ製作所(東証2部・6495)が物色され、株価は1月5日の108円から同20日には一時502円をつけ、2週間で5倍近い爆騰を見せた。
水素関連銘柄にはこのような急騰が期待できる有力候補がひしめいているが、なかでも今後の大化けが望めそうなのが、以下の4銘柄と見ている。
まずは、燃料電池用高圧水素ガスコンプレッサ(圧縮機)を手がける加地テック(東証2部・6391)。同社の時価総額は80億円程度と小さく、これまでも軽い値動きを繰り返してきた。安値で仕込むことができれば、株価は1年で3倍も狙えるのではないか。
燃料電池車用バルブを手がけるハマイ(ジャスダック・6497)も有望だ。LPG(液化石油ガス)容器用バルブでは前述の宮入バルブ製作所を凌駕するトップシェアを誇り、時価総額は120億円前後と、こちらも軽快な値動きが望める。
時価総額の規模で目を引くのが、わずか30億円ほどの中国工業(東証1部・5974)。一般的にはこれだけ時価総額が小さいと敬遠されがちだが、同社は水素ステーションで使われる水素貯蔵タンクを新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と共同開発で進める。現在主流の鉄鋼製ではなく、炭素繊維を使うことでより軽量で安価にする予定だ。水素ステーションの普及に伴って大きな成長が見込めるに違いない。
愛知製鋼(東証1部・5482)も見逃せないところだ。…