社会そのほか速
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出張や旅行で列車をよく利用する人は、指定席にまつわるトラブルを経験する機会も多いだろう。自分の座席を見つけたら、既に別の人が座っている。「そこ、私の席ですよ」「いいえ、私の席です」。きっぷを見せ合うと、どちらかが席の番号や車両の号車番号を間違えている。日付を間違えた場合はかなりショックだ。トラブルは解消するけれど、間違えたほうも正しいほうも気まずい思いが残る。
昔は同じ列車、同じ座席のきっぷが重複して発売されるようなトラブルが多かったらしい。駅の窓口から指定席台帳のある駅へ、電話で空席を問い合わせてきっぷを作る時代の話だ。係員同士の言い間違い、聞き間違い、台帳の書き間違いなどが原因だ。しかし、現在、JRグループの座席指定券はオンラインで処理されている。発券ミスも重複発売トラブルも激減した。
オンライン化後の重複発売の稀少な例として、窓口のキャンセル処理の入力ミスがある。間違った席をキャンセルし、別の人に同じ席のきっぷを売ってしまう。最初に発券してもらった人は、まさか間違ってキャンセルされているとは知らない。後から買った人も、既に発売されているとは知らない。同じ座席で鉢合わせだ。こうしたミスも現在は解消されたらしい。窓口で観察していると、キャンセルの場合は手入力ではなく、そのきっぷを機械に読み込ませている。この方法ならミスを防げる。
ところが、この春から、再び「自分が確保した席に別の人が座っている」事態が発生するかもしれない。ただし今回はトラブルにならない。座っている人が「じゃ、別のところへ」と素直に移動してくれるはずだから。これがJR東日本の新しい特急券「座席未指定券」の仕組みである。導入される列車は常磐線特急「ひたち」「ときわ」、高崎線特急「スワローあかぎ」、そして「成田エクスプレス」だ。
●座席未指定券の仕組み
座席未指定券とは、指定席に座る権利があるけれど、座席を指定しない状態で発売される特急券だ。乗車日と区間のみ指定する。乗車する列車が決まったら、みどりの窓口で座席を決めてもらう。元々指定席の権利はあるから追加料金は不要だ。予定が確定しないなどで、事前に座席を指定しなかった場合は、そのまま乗車して空いている席に座れる。その座席を指定した客が後から乗車してきた場合は明け渡すルールだ。
座席未指定客のために、各座席には座席指定状況を知らせるランプがついている。座席指定済みであれば青、もうすぐ座席指定されている区間に入るときは予告の黄色のランプが点灯する。…