パリ観光で、通称カタコンブと呼ばれる地下の納骨堂を訪れる人は少なくない。約600万人の市民の遺骨で埋め尽くされた旧採掘場の地下道は、約280～300キロ伸びているといわれ、この地下道で迷子になる人もいて、その話を聞くだけでも“ヒンヤリ“する名所だ。

　　だが、そうでない場所でもカタコンブのような発掘がある。フランスのル・モンドやフィガロなど各メディアが伝えたところによると、パリ市の中心部、セーヌ川右岸の２区で、スーパーが改装工事に着手したところ、地下倉庫の下から229体の骸骨が見つかった。男性、女性、子供たちの遺骨は、腕を交差させたり、足を曲げていたりで、一人ずつ頭と足を交互に配置する形できちんと並べられていたそうだ。

　　目下考古学者たちが、放射性炭素を使った年代測定などで、この”骸骨たち”の生きた時代や、死因究明に奔走している。この土地は12世紀に建てられたトリニテ病院の墓地があった場所でもある。14～16世紀にかけて多数の死者を出したペストや、17世紀の天然痘など、伝染病で一気に大勢の人が亡くなった可能性など、さまざまな説がメディアでも騒がれているが、今のところ考古学者たちの“回答待ち”だ。

　Le Monde
　http://bigbrowser.blog.lemonde.fr/2015/03/04/229-squelettes-decouverts-sous-le-boulevard-sebastopol-a-paris/
　Ladepeche.fr
　http://www.ladepeche.fr/article/2015/02/28/2057959-paris-plus-de-200-squelettes-decouverts-sous-un-monoprix.html
　Le Figaro
　http://www.lefigaro.fr/actualite-france/2015/02/28/01016-20150228ARTFIG00119-paris-un-ancien-cimetiere-sous-le-sol-du-monoprix.php