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初めての就職活動は分からないことだらけ。直接企業に質問しづらいことも多いし、口コミ情報がどこまで信用できるかも不安だ。そんな悩みを解決する「就活探偵団」。就活生の疑問に答えるべく、あなたに代わって日経記者が企業に突撃取材します。
今回の疑問は「すでにインターンで内定が出ているって本当ですか?」
今シーズンの就活ではインターンシップ(就業体験)が活況だ。すでに夏・秋のインターンに参加した、これから冬のインターンに行ってみる、という就活生も多いだろう。経団連の「採用選考に関する指針の手引き」ではインターンについて、「5日間以上の期間」で「採用選考活動と関係ない」という条件で実施するよう求めている。しかし、実際はかなり異なるようだ。「インターンバブル」の実態を調査した。
■「表向き選考とはいわないが、ほぼ選考」
「今年から大々的に告知して、インターンを実施している」(大成建設)、「夏だけでなく冬もインターンを実施する」(JFEスチール)、「インターンの回数を増やす」(SMBC日興証券)
主要な経団連系企業に聞いてみると、今シーズンからインターンに本格的に取り組み始めた企業が多い。日数を尋ねると、いずれも「5日間」と回答。表向きは経団連の指針に従っているようだ。今度は匿名を条件に、経団連系の製造業大手の担当者に聞いてみる。
「指針があるのでもちろん選考とは言っていないが、選考に近い。応募者を面接でふるいにかけて、インターンで優秀な学生はチェックしておく。すぐに内々定を出したりはしないけど、よかった学生には3月以降にこちらからアプローチしたり、上司と相談して選考フローを短くしたりする。『8月1日は空けといてね』と言うかもしれない」
就活スケジュールの変更で企業の選考期間が短くなる今シーズンは、優秀な新卒学生の奪い合いが激しくなるといわれている。面接の解禁日である8月1日に「面接即内定」という流れを想定した発言だ。
就活生の話を聞いていると、「採用選考活動と関係ない」という建前とは裏腹に、企業はあの手この手で就活生をインターンに呼び込もうとしている。
「NTTドコモから『2月中旬のインターンに申し込んでほしい。通常は選考があるが、それを飛ばして参加できるようにするから』と言われました。ここまで言うからにはただのインターンではないと思います」(上位大3年生)
■「30歳、年収1000万円」で就活生の心をゲット
立教大3年の就活生が最も印象に残っているインターンはこんな内容だった。「その会社は会社概要などをくどくど説明するのではなく、若手社員が『30歳で年収1000万円は稼げるぞ~』とやたら給料の良さをアピールし、学生も『うお~っ』と盛り上がっていました。損害保険ジャパン日本興亜です」。損保ジャパンはインターンに参加した学生の心に強く残る演出を念入りに考えたのかもしれない。