社会そのほか速
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ただいまコメントを受けつけておりません。
今月23日にロシアのソユーズ宇宙船で国際宇宙ステーションモンクレール 2015モンクレール Tシャツ バイマ(ISS)に向かう油井亀美也宇宙飛行士(45)。航空自衛隊のパイロット出身で、「中年の星になりたい」と語る油井さんとは、いったいどんな人なのでしょうか。そして、国際宇宙ステーションで何をするのでしょうか。日本科学未来館の科学コミュニケーター、樋江井哲郎(ひえい・てつろう)さんに解説してもらいました。
————-
いよいよ、宇宙飛行士の油井亀美也さんが国際宇宙ステーション(ISS)での長期滞在に向け出発します。油井さんはいったいどんな人で、これからISSでどんなミッションをするのでしょうか。
中年の星になりたい
[写真]長期滞在の最終試験に臨む油井亀美也・宇宙飛行士 (ロイター/アフロ)
油井さんは1970年生まれの45歳。本人は、「年をとると能力は衰えるというイメージが一般的にあるが、自分に限界を設けずにもっと上を目指していく姿をみせることで、中年の星になりたい」と話しています。名前に「亀」という文字がはいっていることもあり、コツコツ頑張ることをとても意識しているそうです。その姿勢は、国際宇宙ステーション(ISS)での滞在に必要なロシア語の習得にもあらわれています。油井さんはロシア語が苦手だったそうですが、「能力が普通の半分だったとしても、人の4倍以上勉強すれば、2倍の速度で成長します」として、コツコツと努力をつみかさね、ロシア語を習得してしまいました。苦手なものでも、着実に努力することで高い目標を達成する。油井さんは「超努力家」と言っていいと思います。
こんな側面もあります。油井さんの前職はテストパイロット。操縦していたのは最大でマッハ2.5の速度で飛行するF-15という戦闘機です。操縦時には、なんと最大で自分の9倍もの重力がかかってくるそうです。普通の人は失神してしまいますが、油井さんはこれにも耐えられる「鉄人」なのです。
「中年の星」であり、「超努力家」であり、「鉄人」である油井さん。今月23日にロシアのソユーズ宇宙船で国際宇宙ステーション(ISS)に向かい、ISSでの様々な宇宙実験に挑みます。
どんな実験をやるの?
数ある実験のなかでも、私が注目している実験は、線虫の老化研究です。線虫は、土の中に住んでいる全長1mmぐらいの生き物です。一見、人間などとは全く違う生き物ですが、じつは、頭や体にわかれた構造を持ち、飼育もしやすいことから、生命の基本的な仕組み調べるために適した生き物だと言えます。
10年ほど前の実験で、線虫を宇宙に連れて行ったところ、老化の指標であるポリグルタミン酸の量が減っていました。それが意味することは、線虫が宇宙空間では長生きするかもしれない、ということです。今回の宇宙実験では、実際に線虫の寿命を計測します。線虫をモンクレール 2015 春夏 レディース使った実験でわかったとしても、もっと複雑なつくりをしている人間に同じことが言えるわけではないのですが、寿命の基本的な仕組みがわかるかもしれないのです。
その他にも、タンパク質の結晶生成の実験も注目されます。地上では重力があったり空気の対流があったりすることで、きれいなタンパク質の結晶をつくるのが難しいですが、宇宙空間であればきれいな結晶がつくれます。宇宙空間でつくったきれいなタンパク質の結晶を地上に持ち帰ることができれば、タンパク質の異常が原因で起こる病気の原因を究明しやすくなり、新しい医薬品の開発などにつながる可能性があるのです。
国際宇宙ステーション(ISS)での滞在
また、宇宙飛行士達がISSに滞在すること自体も実験の1つといえるでしょう。ISSの環境は、地上の環境に似せてはいますが、違うところもたくさんあります。
たとえば、地上で浴びている放射線の半年分をたった1日で浴びることになります。さらに、重力をほとんど感じない環境なので、筋力や骨密度がだんだん低下してしまうといわれています。そのような環境下でも、健康被害ができないように、宇宙飛行士たちは、浴びる放射線を測定しながら、筋トレをしっかりして、骨密度の低下を防ぐような薬を飲んでいます。実際に宇宙空間で暮らすことにモンクレール 店舗 仙台よって、人体にどういう影響があるか身をもって体験すモンクレール ダウン ブログるのです。
このような、宇宙飛行士たちのこれまでの宇宙での滞在実績が積み重なることで、一般の方々もISSのような場所にいける時代になってきました。民間の宇宙旅行会社が立ち上がるなど、私たちにとって宇宙が身近になりつつあるのです。さらに、今後、ISSだけでなく、月や火星など、もっと遠いところにいけるようになるかもしれません。その可能性は、ISSでの油井さんたちの活動がもとになっていくのです。油井さんは「自分の可能性、人類の可能性に挑みたい」と意気込みを語っています。ぜひ、「中年の星」、油井さんのミッションにご注目ください。
——————
樋江井 哲郎(ひえい・てつろう)
日本科学未来館 科学コミュニケーター。1986年、千葉県生まれ。京都大学大学院生命科学研究科で分子生物学を専攻し、体内時計の研究に携わる。企業でのエンジニア職を経て、2014年4月より現職。
本記事は「THE PAGE」から提供を受けております。
著作権は提供各社に帰属します。