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【北京時事】中国の李克強首相は5日開幕した全国人民代表大会(全人代=国会)の政府活動報告で、中国〜欧州を陸・海路でつなぎ、壮大な経済圏を構築する「シルクロード(一帯一路)」構想を推進すると表明した。経済成長率目標を7.0%前後に引き下げ、中国経済が成長鈍化を前提にした「新常態(ニューノーマル)」に突入する中、習近平指導部は地域戦略を拡大させ、成長けん引のエンジンにする方針だ。
政府活動報告はまた、「中国・パキスタン経済回廊」や「バングラデシュ・中国・インド・ミャンマー経済回廊」などの推進にも言及。李首相は地域戦略の資金源として昨年末に設立した「シルクロード基金」や、中国主導で創設が進むアジアインフラ投資銀行に触れたほか、「企業による海外インフラ建設や海外生産協力を奨励する」と述べ、高速鉄道の輸出・協力などの海外戦略で中国企業の国際競争力を高める方針も示した。
一方、李首相は「中国は責任ある国、果敢に責任を担う国だ。互恵に基づく発展の理念の実践者、世界経済体系の建設者、経済グローバル化の推進者だ」と強調。シルクロード構想などによる膨張政策が周辺国の懸念を高めることにも配慮を示した。
景気減速傾向が鮮明となりつつある中国にとっては、経済建設に専念できる安定的な国際環境が必要。尖閣諸島・南シナ海をめぐる摩擦も緩和させたいのが本音だ。李首相は「周辺諸国との外交活動を全面的に推進し、運命共同体を築き上げる」とした上で、「海上紛争を適切に処理し、2国間・多国間の海洋協力を積極的に拡大する」と呼び掛けた。
激減する日本からの投資を呼び戻すため、日本との対話再開も一歩一歩本格化させる意向だ。