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「殺傷能力を持つ銃を実際に作ってしまった」というニュースで一躍有名になった3Dプリンター。現在でも様々なジャンルで研究が続けられており、食べ物や金属などがプリントアウトで複製可能となってきている。
この3Dプリンター、当然ながらプリントアウトする前には元となるモデルが必要だ。データで書き起こし扱いやすいようにするのが一般的だが、まだまだデータが揃っていないものや、より精密なものは、一から収集する必要がある。
立体物であれば一番手軽なのが“スキャン”という方法だが、どうやらこの3Dスキャンが私たち一般人でも手軽に利用できるようになるらしい。
■ 記念撮影ならぬ“記念スキャン”を楽しむ時代がくる?
昨年話題となったブース型の全身3Dスキャナ『ArtecShapifyBooth』を開発しているArtec社と、業務提携を行った株式会社データ・デザインが、日本国内で始めて全身の3Dスキャニングサービスを開始した。
『ArtecShapifyBooth』は、全体をスキャンした後のデータ処理(ノイズ調整、ポリゴンの最適化処理、欠損部自動補完、色調表現補正など)を自動的に補完してくれる。また、ブースのサイズは3.3m×3.3mと想像よりもコンパクトで、設置場所もそこまで限定されることはないだろう。
今後はテーマパークやショッピングモール、観光地などに設置し、一般向けにサービスを展開するとのこと。スキャンしたデータはスマートフォン用データで受け取ったり、石膏フィギュアやクリスタル彫刻などを出力して配送したりするといったサービスも提供予定だそうだ。
つまり、観光地などで“記念撮影”をした経験は誰でもあると思うが、これがもしかすると“記念スキャン”に変わっていくかもしれないというわけである。
■ VR世界に自分の分身を歩かせることができるかも
もちろん、記念にしておくには非常にもったいない素晴らしい技術だ。もし、自分の全身スキャンが広く一般化するとなると、例えばひとり一つ自らの等身大モデルをネットに持っておき、ファッションサイトで“バーチャル試着”なんかが簡単にできるようになるかもしれない。
不動産屋やインテリアショップのWebサイトなら、気になる部屋を自分のアバターを使って歩かせてみたり、ソファに座ったりといった楽しみ方もいいのではないだろうか?
VR(バーチャルリアリティ)の世界も年々進歩しており、簡単にデジタル世界を体験可能になってきたが、『ArtecShapifyBooth』のような、手軽でより精密な3Dスキャナが可能になると、某映画のように現実とバーチャル世界の区別がつかなくなってくる未来もそう遠くないのかもしれない。
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