社会そのほか速
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フィギュアスケートの世界選手権で2位の羽生結弦。冒頭に予定した4回転サルコーが2回転になり、続く4回転トウループでは転倒。しかし、ここから底力を見せた。
体力的に厳しくなるプログラム後半に組み込んだ3回転半―1回転―3回転の連続ジャンプ。最初で軸が傾いたが回りきり、続くジャンプもつけて、一気に16点近くを稼いだ。昨年末の腹部の手術で約1か月半、右足捻挫で約2週間、リンクから離れた。SPより演技時間が長いフリーは、終盤にスピードが落ちた。それでも、「この3週間、本気で追い込んできた」という意地が最後まで支えになった。ミスは序盤だけにとどめ、「オペラ座の怪人」を演じ切った。
今大会に向け、拠点のカナダではなく、国内で調整した。「ミスをするたび、原因が何か」を考え抜いた。気になる箇所が見つかると、大量の動画を遠く離れたオーサー・コーチに送って、アドバイスを求めた。
次々と降りかかる試練と闘ったシーズン。万全ではない体調や環境のなかで、準備するやり方を学んだ。「悔しいの一言」と唇をかんだ20歳はまだ、進化の途中だ。この1年の経験が、きっと大きな糧になる。(上海 勝俣智子)