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「新しいMacBook」を選ぶ本当の意味

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「新しいMacBook」を選ぶ本当の意味

 「新しいMacBook」を選ぶ本当の意味

 ほんの少し前まで、Macを使うということは“attitude”――つまり姿勢、態度の表明――でもあった。
 
  Macを選ぶということ。それは「会社から支給されたから」とか、「皆が使うから」ではなく、吟味を重ねたうえで、自分のフィーリングに合うから、指の延長だと感じられたから、そして未来に一歩を踏み出せる気がしたから、ほかの人が何と言おうと気にせず、自分の目を信じるということだった。
 
  今では世界中のスターバックスで、「MacBook Air」を開き、仕事をしている人たちを見かける。しかし、初期にそれを始めた人々は、そういう人たちだったはずだ。
 
  ほかの人たちがやっていない新しいことに挑戦すると、周囲からは疑問の声があがる。
 
  1998年には「iMac? フロッピーディスクがないパソコンなんて不便で誰も使うわけがない」、2001年には「iPod? 音楽再生の機能しかないのに売れるわけがない」、2007年には「iPhone? あんなので人が通話している姿なんて想像もできない」といった声も聞こえた。だが、自分を信じる人たちは、「ハハハ、そうだね」と返事をし、「ハイハイ」と笑って聞き流し、それでも自分の声に従った。
 
  なぜなら、自分が信じたモノを使うことで、その先にある次の時代の風景が見えてくるから、そして自分自身がその風景を作り出す一員になれると思ってきたからだ。
 
  大航海時代やアメリカ西部の開拓時代の開拓者たちがそうだったように、最初に飛び出すのには、少しのやせ我慢も必要だったかもしれない。しかし、大胆な一歩を踏み出した後の、驚くべき爽快感、すがすがしさに「もう後戻りなんかしたくない」と思わされることもしばしばあった。
 
  例えば、これは筆者の好みの問題かもしれないが、形がよいと感じるバッグは手持ちハンドルなり、ショルダーストラップなりの1WAYの持ち方しか許していないものが多い。これに便利さを求めて、ハンドルもストラップのどちらも選べる2WAYや、背負うこともできる3WAYにしていくと、便利さと引き替えに、カッコよさはどんどん失われていく。
 
  世の中にはそれでも便利さを取る人もいれば、やせ我慢をしてでも自分の“attitude”を通す人もいる。どちらが正しく、どちらが間違っているというものではない。それはただ、生き方の違いだ。自分に合わないと思うなら、人のやり方にケチをつけるのではなく、自分のやり方を磨いたほうがよほどよい人生を送れると私は思う。…

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