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【再生医療】岡山大、関節軟骨の再生を誘導するステロイドホルモンを発見

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【再生医療】岡山大、関節軟骨の再生を誘導するステロイドホルモンを発見

【再生医療】岡山大、関節軟骨の再生を誘導するステロイドホルモンを発見

掲載日:2015年3月29日
http://www.zaikei.co.jp/article/20150329/242818.html

 岡山大学のエミリオ・ハラ研究員と窪木拓男教授らによる研究グループは、グルココルチコイドの一種である
フルオシノロンアセトニドに、強力な軟骨細胞分化誘導能があることを発見した。

 変形性関節症罹患は、関節の炎症、痛み、可動域の制限などにより日常生活の質(QOL)を大きく低下させる
疾患で、日本国内の患者数は1000万人を超えている。骨は骨折しても再生するが、関節軟骨は血管が乏しい
組織であり、傷を受け欠損すると元通りには治癒しないという課題があった。

 今回の研究では、米国FDAに承認されている薬剤の中から、軟骨細胞分化促進能を有する薬剤を網羅的に探索し、
グルココルチコイドの一つであるフルオシノロンアセトニド(FA)が強力に軟骨細胞分化を促進することを発見した。

 ヒト骨髄由来間葉系幹細胞を高密度培養し、軟骨基質合成に与える影響を検討したところ、FAは骨髄由来間葉系幹細胞を
軟骨細胞に分化させる誘導因子として知られるTGF-β3と一緒に刺激することで、軟骨基質合成を著明に促進する
ことが明らかになった。

 実際に、マウスの膝関節に軟骨全層欠損を作製し、FAとTGF-β3を用いて軟骨細胞へ分化誘導したhBMSCsを
関節軟骨欠損部に移植したところ、欠損部にII型コラーゲン陽性の軟骨組織が再生されている像が確認できた。

 今後は、本研究成果が、幹細胞(骨髄由来間葉系幹細胞やiPS細胞)を用いた関節軟骨再生治療の新たな
基盤技術になると期待されている。

 なお、この内容は「Journal of Bone and Mineral Research」に掲載された。

<画像>
今回の研究成果の応用のイメージ(岡山大学の発表資料より)
http://www.zaikei.co.jp/files/general/2015032923305780big.png

<参照>
関節軟骨の再生を強力に誘導するステロイドホルモンを発見 – 国立大学法人 岡山大学
http://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id279.html

Fluocinolone Acetonide is a Potent Synergistic Factor of TGF-β3-Associated Chondrogenesis of
Bone Marrow-Derived Mesenchymal Stem Cells for Articular Surface Regeneration – Hara –
Journal of Bone and Mineral Research – Wiley Online Library
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/jbmr.2502/abstract

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