社会そのほか速
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東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県のJR石巻線(44.7キロ)は21日、最後の不通区間だった女川(おながわ)町内の女川−浦宿(うらしゅく)間(2.3キロ)が開通し、4年ぶりに全線開業した。始発・終点となる女川駅も開業、復興途上にある女川町はこの日を「まちびらき」と銘打って、町民の利便性向上と、観光客増加に期待を寄せた。
佐々木和夫・石巻駅長の合図で、女川小の児童を乗せた臨時列車が女川駅を発車。「女川潮騒太鼓轟(とどろき)会」の和田涼夏(すずか)さん(14)=女川中2年=は、津波につかりながらも町に残った太鼓を鳴らした。
ほぼ流失した女川駅は、高さ約7〜9メートルかさ上げした内陸約200メートルに新設された。新駅のすぐそばにあった和田さんの自宅は津波で流された。「父とアルバムを捜したけど、何も見つからなくて……」。仮設住宅での生活は3年を過ぎた。
町内に高校はないため、来春からは石巻線に乗って通学することになる。「列車の窓からは前に住んでいた町の風景が見える。昔のことも、いつかいい思い出になれば」。演奏後、晴れやかな表情を見せた。
女川と小牛田(こごた)を結ぶ石巻線は津波で線路が流失。12年3月に石巻市内の石巻−渡波(わたのは)間(8キロ)、13年3月に渡波−浦宿間(6.5キロ)が再開していた。【百武信幸】