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旧日本海軍の戦艦「武蔵」とみられる船体の映像がインターネット中継された13日、元乗組員の塚田義明さん(87)=東京都三鷹市=は「まさか生きているうちに再会できるとは思わなかった。非常に感無量です」と語った。
塚田さんは15歳だった1942年、海軍の練習兵として横須賀海兵団に入団。44年1月、高射装置の指揮官補佐として武蔵に乗艦した。武蔵は同年10月24日夜、シブヤン海で米軍の猛攻を受けて沈没。塚田さんは退艦命令を受けて右舷側から海に飛び込み、付近にいた駆逐艦に救助された。
「これは機銃のシールドだね。こんなに形が残っているとは」。甲板の滑車やスクリューなどの部分が次々に映し出されるたびに、塚田さんは真剣な表情で映像に見入った。武蔵の特徴である「15メートル測距儀」が映し出されると、「海中で70年以上もよくもったと思う」と嘆息した。
塚田さんはトラック諸島で初めて武蔵と大和が並んで停泊しているのを見た感動を、今でもはっきりと覚えているという。「今年は戦後70年で、戦争が歴史になっていく節目の年。戦争を知らない世代にその悲惨さを訴えるために、武蔵が姿を現してくれたのではないか」と感慨深げに語った。