名古屋大学の女子学生（１９）が名古屋市昭和区の自宅アパートで同市千種区の森外茂子（ともこ）さん（７７）を殺害したとされる事件で、女子学生が事件直後、友人らに「実家に帰るので、大学を休学する」と話していたことが、捜査関係者への取材でわかった。

　　女子学生は実際には休学届を出していないとみられ、愛知県警は、女子学生が長期間不在になるのを不審がられないよう、周囲に虚偽の説明をしていたとみている。

　　女子学生は昨年１２月７日昼頃、森さんの頭をおので殴り、マフラーで首を絞めて殺害したとして逮捕された。

　　女子学生は昨年１０月頃、宗教の勧誘を受けて森さんと知り合い、森さんは数回、女子学生宅を訪問していた。森さんの知人によると、女子学生は森さんの招待で１２月７日午前、宗教団体の集会に参加。集会は正午頃終わり、女子学生と森さんが２人で施設を後にしたという。

　　夜になっても森さんが帰宅しないため、宗教団体の関係者２人が女子学生宅を訪れ、森さんの行方を尋ねると、女子学生は「（午後）３時半頃に帰った」と、落ち着いた様子で話したという。