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◇殺陣教室、外国人に人気
◇新たな観光資源 期待
「日本殺陣道協会」(大阪市西区)が開いている殺陣の体験教室が、外国人観光客や留学生らに人気だ。日本アニメの影響などで、「サムライ(侍)」「ニンジャ(忍者)」は海外でも憧れの存在。大阪を訪れる外国人観光客は増加傾向にあり、気軽にサムライ気分が味わえることから、新たな観光資源としての期待も高まる。(久場俊子)
今月5日、大阪市西区北堀江の雑居ビル3階にある道場。留学生ら3人が、着物姿で殺陣に挑戦していた。
「ナニモノだ」
「お命頂戴する!」
襲いかかる「くのいち役」の女性講師を、ドミニカ共和国から留学中のホセ・ボーデンさん(29)が、鮮やかに斬った。
「バカものが……」
倒れ込む講師に、ホセさんが決めぜりふを吐いた。他の参加者から大きな拍手を送られると、恥ずかしそうに笑顔を見せた。
ホセさんは「昔のサムライの技が失われず、現代に伝わっているのがすごい」と、すっかり感心した様子。派手な斬り合いのシーンがある漫画「るろうに剣心」などのアニメや、ハリウッド映画「ラストサムライ」は同国でも知られている。「殺陣は楽しく、元気になる。十分に観光資源になると思う」と喜んだ。
府によると、府内を訪れた外国人観光客数は、関西国際空港に発着する格安航空会社(LCC)の就航が増えるなどの効果もあり、2012年から増加。14年は現在集計中だが、過去最高だった13年の260万人を上回る300万人を突破する見込みという。
同協会は04年、殺陣の普及のために設立。主婦や会社員らに教室を開いてきたが、約3年前から外国人が増加し、昨年は欧米やアジア32か国から1000人以上が参加。旅行会社やホテルから依頼があるほか、仕事や留学で来日した外国人からの申し込みがある。
コースは▽クイック(30分間、1人3000円)▽レギュラー(1時間、1人5000円)▽侍体験と侍ショー付きのスペシャル体験(1時間30分、1人7000円)の三つ。刀の扱い方や基本の型を指導する。受講者の多い「レギュラー」では、せりふ付きの実演があり、刀のぶつかる「キーン」や、斬られた時の「ブシャ」という時代劇ならではの効果音が好評という。
同協会の八木哲夫会長(67)は「外国人には、日本=侍のイメージがまだある。殺陣を通して礼儀や気配りといった和の心に触れて、いい思い出を作ってほしい」と話している。
教室は平日午後1~7時。これまで前日までに予約が必要だったが、外国人観光客の増加を受け、今月からクイックは当日も受け付ける。時間外の参加も相談に応じる。問い合わせは同協会(06・6536・8048)へ。