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外国などから持ち込まれ、生態系に悪影響を及ぼす外来生物の生息状況を広く把握しようと、県は「外来生物リポーター」の募集を始めた。県民にスマホやタブレット端末を通じて報告してもらい、外来生物への早期対応を行うのが目的。スマホを使った専用アプリでの情報収集は全国でも珍しいという。
外来生物の生態について、県はこれまで5年に一度、市町村などへのアンケート調査を実施していた。しかし、調査の間に定着して駆除が難しくなったことや、生息分布が変化したことなどがあり、情報をすぐに収集し早期に対応する必要性が唱えられていた。
対象となる外来生物は、県内で生息が確認される動物9種、植物3種。リポーターは、これらを県内で目撃・捕獲した場合、生物や目撃地点の写真をスマホやタブレット端末で撮影する。次に専用アプリを使い、目撃地点や種別、日時などの情報を入力すれば、県が管理するシステムに即座に送られ、共有される仕組みだ。
県自然環境保全課によると、2013年度の農作物被害額は、今回対象となった外来生物ではアライグマが1134万円、ヌートリアは1752万円に上った。また毒性のあるセアカゴケグモは昨年7月以降、県内で相次いで発見され、県や市町村が対応に追われた。
リポーターの登録は、県のホームページからメールで申請する。専用アプリはアンドロイド端末のみに対応しており、「グーグルプレイ」で無料ダウンロードできる。これまでに専門家ら10人が登録しており、当面の目標人数は100人という。同課の担当者は「登録を通じて、多くの人が外来生物について問題意識を持つきっかけになれば」と話している。