長崎県佐世保市で昨年７月、高校１年の女子生徒＝当時（１５）＝が同級生だった少女（１６）に殺害された事件で、長崎県は１０日、佐世保児童相談所が事件前、少女を診察した医師から相談を受けたが、そのまま放置したことについて、「職員の意識と資質に欠ける。組織として危機感や使命感がなかったのが問題」とする最終報告書をまとめた。

　　昨年６月、医師は少女が父親をバットで殴打したことや小学６年の時に給食に異物を混入したことを伝え、「放置すれば誰かを殺すのではないか」と相談。しかし、児相は内部での協議や外部機関との連携をせずに事件発生まで放置した。