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「多くの犠牲、忘れない」=「集団自決」遺族ら参列-慶良間上陸70年で慰霊祭

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「多くの犠牲、忘れない」=「集団自決」遺族ら参列-慶良間上陸70年で慰霊祭

 「多くの犠牲、忘れない」=「集団自決」遺族ら参列-慶良間上陸70年で慰霊祭

  沖縄・慶良間諸島の座間味村で開かれた慰霊祭で、平和の塔に手を合わせる遺族ら=26日午前、同村

   太平洋戦争末期の沖縄戦で多くの住民が「集団自決」したとされる慶良間諸島の座間味村に、米軍が初めて上陸してから70年となる26日、同村で慰霊祭が行われた。体験者や遺族が参列し、犠牲者の冥福を祈った。
  式典では、宮里哲村長(47)が「語り部として島の子どもたちに平和の尊さを教えてくれる方々も少なくなった。この島の豊かさは、多くの犠牲とご遺族の苦難の上にあることを忘れるわけにはいかない」とあいさつした。
  米軍は1945年3月26日午前8時ごろ、沖縄本島の地上戦に先立ち、座間味村に上陸。手りゅう弾などで自決したとされる住民は約290人とされ、直前の空襲や艦砲射撃を含め、軍民合わせて約1200人が犠牲となった。
  村は58年、村中心部の海を見渡す高台に「平和の塔」を建立。95年には戦没者の名前を刻んだ記念碑を設置した。
  参列した同村の宮里幸正さん(78)は、当時小学1年だった。自決場所に向かうため壕(ごう)を出たが、ひどい艦砲射撃でたどり着けなかった。「たどり着けたら自決していたかもしれない。70年間、この記憶を忘れたことはない」と静かに話した。
  兵庫県たつの市の徳田幸一郎さん(70)は、同村の阿嘉島で亡くなった父南部富幸さんの遺影を持参。戦後50年の節目に初めて同島を訪れて以降、20年間欠かさず足を運んでいる。「妻子を残して亡くなった父の無念さを考えると、自分のすることは慰霊しかない」と語った。

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