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大阪府営住宅の殺人事件で逮捕され、処分保留で釈放された鈴木昭さん=19日午後、大阪市北区
大阪市東淀川区で昨年5月、自治会長だった大仲正文さん=当時(74)=が殺害された事件で、殺人容疑で逮捕され、処分保留で釈放された自治会の鈴木昭・元副会長(69)が19日、同市内で会見し、「証拠がないのに(捜査員から)『お前が犯人だ』と責め立てられ、自供メモを書いてしまった」などと捜査を批判した。会見には伊賀興一弁護士が同席した。
元副会長は昨年5月19日夜、大仲さんの顔面などを鈍器で殴り殺害したとして、先月25日に逮捕されたが、勾留期限の今月18日に釈放された。
元副会長によると、大仲さんとは飲み友だちで親しかったが、事件後の昨年8月ごろから府警に容疑者扱いされ、説明が家族の話と一致しないと、捜査員に「うそをついている。お前が犯人だからだ」と何度も責められた。昨年11月には自暴自棄に陥り、「私が大仲氏を殺害しました」と自筆メモを書いたという。
メモは翌日撤回したが、同じような調べは続き、任意段階で数十回に上った。元副会長は「何回もやられたら(誰でも)負けてしまう。無実の人でも『やった』と言ってしまうことが現実に起こり得ると思い知らされた」と振り返った。