社会そのほか速
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ただいまコメントを受けつけておりません。
内回りの山手線に乗って目黒駅へ向かう——。夕刻のラッシュアワーはまだまだ先だが、午後2時過ぎの電車内はそれでもけっこうな混み具合だ。吊革につかまって窓の外を眺めれば街を覆う澄み切った青空に気分も晴れて、窮屈な車内もまったく苦にならない。恵比寿を過ぎると見えてくる自動車教習所を目にするのも久しぶりだ。線路に面した教習コースの奥に、巨大な赤い玉が埋め込まれた独特のデザインの建物が目に入る。一番最後に目黒駅に来たのはいつだったか……。
■目黒川沿いを歩く
所用で初めて訪れた先は、目黒駅西口から権之助坂を少し下ったあたりにオフィスを構える情報サイトを運営する小さな会社だ。坂を下っていた途中、もう15年以上も前に仕事で目黒にあったゲームメーカーに日参していた時期があったことを思い出した。仕事ではいろんなことがあったが、今となっては懐かしい思い出だ。
目黒駅西口の権之助坂。
先方での打ち合わせは小一時間ほどで終わった。オフィスを辞して外に出る。目黒川がすぐ近くを流れている。目黒川といえば都内でも有数の桜の名所だが、桜の話題で盛り上がれるのはもう少し先だろう。しかし、ひさしぶりにこの辺を訪れたのだから少し川沿いの道を歩いてみようと目黒新橋を川の流れにあわせてゆっくり進む。
右側には年季の入った「目黒エンペラー」の建物が見える。1970年代からある老舗のラブホテルだ。日が暮れてからはそれ相応の(!?)外観になるのかもしれないが、日中の自然光の下では周囲の景色に溶け込んでいる感もある。
ほんの200mほど川に沿って歩くと、今度は住宅街の小さな橋にさしかかる。目黒太鼓橋という名前だ。なんでも江戸時代には観光名所として名高く、浮世絵師・歌川広重の絵にも描かれているということだ。
橋を渡りきって住宅街を少し進むと、目黒雅叙園とアルコタワーを仰ぎ見られる場所へとやってくる。今日のような快晴の空の下では、目黒雅叙園の歴史的建築物と近代的なアルコタワーのコントラストがなおさら際立つ。そしてこれを見て初めて、以前ここで同じ景色を眺めたことを思い出した。
目黒雅叙園とアルコタワー。
■急坂を上り運動不足解消
とはいえ観光旅行気分に浸っているわけにもいかず、駅へと向かうことにした。来た道を引き返すのではなく、このまま住宅街の坂を上ったほうが明らかに近そうだ。
ここから目黒駅前に通じる住宅街の坂は行人坂と呼ばれる急坂だ。…