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【モスクワ真野森作】ロシアの野党勢力指導者、ボリス・ネムツォフ元第1副首相(55)が2月27日深夜に暗殺された事件で、追悼のデモ行進が1日、殺害現場を含むモスクワ中心部で行われた。AFP通信によると、主催者は7万人以上が参加したと語った。ロシアで反体制派によるデモとしては異例の規模となった。プーチン政権は今後、野党支持者らによる反政権運動の高まりを警戒するとみられる。
警察当局は「1万6500人が参加した」と発表した。ネムツォフ氏は当初、この日にロシアのウクライナへの軍事介入を批判する「反戦」集会を呼びかけていた。暗殺事件を受け、主催者は追悼集会に切り替えた。当局は、反体制派による首都中心での集会としては異例の許可を与えたが、多数の警察官が配備された。
コンピューター技術者のセルゲイ・ソコロフさん(60)は「著名な政治家さえ守られないとは恐ろしい。この国はどこへ行くのか」と語った。花を手に参加した公務員のスベトラーナさん(42)は「今、市民を抑える法律が次々と可決され、政府に反対する声を上げるのも難しい。でも、黙っていられない」と力を込めた。ただ、「仕事を失う恐れがあるから」と名字は明かさなかった。
一方、ロシアの「中央テレビ」は2月28日、事件発生時の現場を記録した監視カメラの映像を報じた。ネムツォフ氏とみられる男性が女性と一緒にクレムリン(露大統領府)近くの橋の歩道を歩き、後方から除雪車が近づいてきた。除雪車が2人に追いつくと、その陰から犯人と見られる人物が車道に走り出て、後ろから来た乗用車で逃走する姿が映っていた。犯行の瞬間は除雪車に隠れ、確認できない映像だ。プーチン露大統領は同日、ネムツォフ氏の母親への弔電で、「政治・社会でロシアの歴史に足跡を残した。無恥な殺人の計画者と実行者に罪を償わせるため、全力を尽くす」と述べた。捜査当局はネムツォフ氏の自宅のパソコンや文書などを回収し、調べを進めている。