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JR東日本は23日、人気の寝台特急「カシオペア」に乗って春の岩手を訪ねる特別ツアー「カシオペアで行く岩手の旅」を発表した。「カシオペア」車内での1泊を含む2泊3日の旅で、5月3日出発限定となる。
寝台特急「カシオペア」
同ツアーは上野~盛岡間で「カシオペア」に乗車。盛岡駅に到着した後、観光周遊バス「びゅうばす」に乗り換えて桜の名所を巡る「観光周遊バスびゅうばす『さくら満喫角館』号利用コース」、三陸鉄道北リアス線乗車や震災ガイドの話を聞く体験ができる「会員バス『じぇじぇじぇ! 北三陸北限の海女の郷 久慈&三陸鉄道・野田防災学び号』利用コース」、2日間フリータイムになる「早春の城下町 盛岡・自由散策コース」の3コースが設定されている。
旅行代金は大人1名7万~8万3,000円。3月30日14時から、JR東日本のおもな駅のびゅうプラザとえきねっとにて販売開始する。
JR西日本は23日、特別な「トワイライトエクスプレス」の運転について発表した。5月16日から旅行会社専用団体臨時列車として運転開始し、5~6月は琵琶湖1周と山陽本線下関方面への走行を組み合わせたルートが設定された。
「トワイライトエクスプレス」は5月から団体臨時列車として運転
24系客車の専用編成を使用し、大阪~札幌間で運転された寝台特急「トワイライトエクスプレス」は、3月12日の列車をもって運転終了。その後、3月定例社長会見にて、JR西日本エリア内で団体専用臨時列車としての運転を検討していることが明らかにされた。
今回の発表によれば、5月からの運転開始を前に車両編成も組み直されるとのこと。客車8両編成(うち1両は電源車)となり、客室はすべて「スイート」「ロイヤル」(1~4号車)とし、サロンカー(5号車)と食堂車(6号車)も組み合わせた(7号車は乗務員などが使用)。定員は40名で、車内サービスもグレードアップ。ディナーやデザート、朝食のパンなど、著名なブーランジェ・パティシエがプロデュースしたメニューを提供するという。
5~6月は1泊2日の「山陽コース」を設定。下りは大阪駅を10時頃に発車し、琵琶湖を1周して大阪経由で山陽本線へ。翌日15時頃に下関駅に到着する。上りは下関駅を10時頃に発車し、山陽本線から大阪経由で琵琶湖を1周し、翌日18時頃に京都駅に到着する。運転日は下り(大阪発)が5月16日以降の毎週土曜日、上り(下関発)が5月18日以降の毎週月曜日。7月以降の運転日は決まり次第、案内するとしている。
同列車では地域共生につながる取組みとして、沿線自治体と連携し、停車時や走行中の車内において、地元特産品の販売、伝統芸能の実演といったおもてなしも計画しているという。「トワイライトの良さは車窓、食事など乗ること自体の楽しさにあります。平成29年春に運行開始が予定される『トワイライトエクスプレス 瑞風』に引き継ぎ、地域の皆様とも一体となって、観光振興の推進につなげていきたい」とJR西日本。
客室は「スイート」「ロイヤル」のみとなり、食堂車・サロンカーも連結(3月10日の報道公開にて撮影)
なお、5月以降の「トワイライトエクスプレス」は旅行会社主催ツアーの団体臨時列車としての運転となり、乗車するには旅行会社へツアー参加の申込みが必要に。主催する旅行会社は決まり次第、発表するとのこと。
「小樽で乗って来たよ! 」と聞いて想像するのは、船? それともスノーモービル?? いえいえ、今回の答えは「馬」なのだ。見渡す限りの銀世界の中で愛くるしい馬たちと語らうホーストレッキング。そしてそこには”看板犬”や”番猫”までいるそうな。北海道の雄大な景色と動物たちに会いに、小樽のとある牧場へ行ってきた!
つぶらな優しい目で、じっとこちらを見つめてくれる
2匹の看板犬が興奮しながら大歓迎!
JR札幌駅とJR小樽駅のほぼ中間にあるJR銭函駅。そこから車で10分ほど行くと目的地の「春香ホースランチ」がある。到着した筆者を素早く見つけてくれたのが柴犬のライヤ(雷矢)。そして、すぐにゴールデンレトリバーのムタがやってきて、それはもう、ものすごい歓迎ぶり!
山の中にある「春香ホースランチ」。空気も景色も最高
最高の出迎えをしてくれた、柴犬のライヤとゴールデンレトリバーのムタ
甘噛(が)みするライヤ。これは仲良しのしるし
ムタはどこからか木の実を見つけて、うれしそうにくわえていた
スタッフの宮崎正也さんに抱えてもらいながら「元気にやってる? 」とご挨拶
個性豊かな6頭の馬がお待ちかね
今回選んだメニューは所要時間50分の「ハルスタトレッキング」(税込4,320円)。石狩湾を見ながら林道を進むベーシックなコースだ。
「ホーストレッキング初体験でも大丈夫ですよ。ゆっくり行きましょう! 」というスタッフの宮崎正也さんの声に後押しされ、馬たちのいるところへ。春香ホースランチにはトレッキング用の馬が6頭おり、筆者が今回お世話になった馬はアパッチだった。「馬が道を知っていますから、操作は馬が横を向いた時に手綱をちょっと引いてあげたり、出発する時に足で馬のおなかを軽く蹴ったりするくらいですよ」。この説明を聞いて、初めてでもなんとかなる気がしてきた!
仕事を待つトレッキング担当の馬たち
今回、筆者を案内してくれたのはアパッチ
乗馬は馬の動きに合わせられるように腰を柔らかく保ち、体勢は少し後傾に。初めは緊張したが、徐々にスタッフと会話できるほどにリラックスできるようになり、周囲の景色も目に入ってきた。山の上から石狩湾を見下ろすと、遠くに白い雪を被った増毛連山が見えた。この瞬間、「ホーストレッキングって気持ちいい! 」と心から思った。
ホーストレッキングはスタッフが先行してガイドしてくれる
帰路は馬に揺られながらカメラを使える余裕も出てきた
晴れた日に見える石狩湾と増毛連山は「絶景」の一言に尽きる
運がよければ餌小屋の番猫に会える!?
トレッキングが終了し、今度は動物たちとの触れ合いタイム。春香ホースランチの馬はみな気性が優しいので、そばに行っても安心。働き者もいれば怠け者も、また、”人を見る”馬もいるそうで個性も様々。筆者を乗せてくれたアパッチは、カメラなどにも驚かない落ち着いた性格とのこと。
風格あるボス的な存在のウルフは、春香ホースランチの顔
真面目な性格のラッキーは、がんばり屋の美人さん
怠けものと評判のチュンルだが、乗せる人によってはすごくよく働くそう!
オリーブは牛柄模様で春香ホースランチの人気者
優秀なトレッキングホースだったトッティー。今は高齢のために仕事はたまに
春香ホースランチに預けられ、現在はまだ調教中の若くてやんちゃなタッシュー
馬たちと触れ合っていると、そばに何やら動物の姿が! 筆者を迎えてくれた柴犬のライヤが、今度は干し草をベッドにして昼寝をしていた。
さらに、納屋に猫がいるという情報を聞きつけ、行ってみることに。猫の名前はダイといい、サラブレッドを輩出している北海道・日高の「社台ファーム」からやってきたらしい。餌小屋の番猫でネズミ捕り名猫!? とのこと。自由気ままな猫なので会えるかどうかは運次第である。
干し草の中でお昼寝中のライヤ。この姿に癒やされる
ライヤはどんな夢を見ているのかな
納屋で寝ていた猫のダイ
起きたばかりで少し寝ぼけ気味?
外に敵がいないか、右足を上げたまま左を確認
まだ右足を上げたまま、今度は用心深く前方を確認
仕事の合間に遊んでいる2匹。今度は雪山で何をしているの?
ひたすら雪を掘り続けるムタ
雪の山で馬に乗り、犬や猫と触れ合い、素晴らしい景色を楽しむ。訪れた多くの人が「癒やされた」と答えるというのに、筆者も大いに納得した。「馬に乗るのはハードルが高いかな」、と思っていた印象もどこかへ吹き飛んでしまっていた。特別な体験ができるホーストレッキングは、かわいい動物たちにも癒やされるという随分なおまけ付きだ。
春香ホースランチの扉に飾られた蹄鉄のオーナメントが素敵
小樽で銀世界でが楽しめるのは毎年ゴールデンウィークくらいまで。もちろん、それ以降でもホーストレッキングは楽しめるのだが、できれば北海道ならではの風景とともにホーストレッキングを楽しんでいただければと思う。
※記事中の価格・情報は2015年2月取材時のもの
タイの「すき家」は日本らしくのれん付きなところも。店の外からもメニューの充実具合がうかがえる
国内の牛丼三大チェーンのひとつとも称されている「すき家」。牛丼だけでも「高菜明太マヨ牛丼」や「山かけオクラ牛丼」など変わり種もそろえ、定食や丼も充実させるなど、幅広い層をターゲットにしたメニューを展開している。それは日本だけではなく、タイでも同じ。そこで今回は、バンコクのすき家の気になるメニューを紹介しよう。
牛肉とバジル香る鶏肉が奏でるハーモニー
タイにすき家ができたのは4年前の2011年。現在ではバンコク市内に10店を展開し、日本人だけではなく現地のタイ人にも愛される店となっている。「なにも海外に行ってまで、日本で食べられる店に行かなくても……」と思う人もいるかもしれない。しかし、中には現地でしか展開されていない限定メニューもあるのだ。
以前、タイのすき家で展開されていた「プーパッポン丼」を紹介した。プーパッポン丼はカニのカレー卵炒めであるタイ料理の「プーパッポン」をトッピングした牛丼で、日本人にもタイの地元民にも愛される味に仕上げられていた。代わって2014年末からは、新メニューとして「ガパオ牛丼」がスタートしている。
牛丼だけでもこれだけ用意。日本とタイが合体した「ガパオ牛丼」は並で109バーツ(約400円)
ガパオ牛丼は牛肉と玉ねぎという通常の牛丼の具に、バジルの葉と鶏ひき肉をチリで炒めたの「ガパオガイ」というタイの料理をトッピングしたもの。牛と鶏、日本とタイのコラボレーションともいえる、新しい牛丼なのだ。
味はというと、牛肉だけでは単調になりがちなところを鶏ひき肉の違った食感とうま味が見事にカバー。そして、チリの辛さが全体を引き締めている。値段は、ミニで99バーツ(約370円)、並で109バーツ(約400円)、大盛で139バーツ(約510円)だ。
ちなみに、タイのすき家では牛丼に加えて豚肉を使用した豚丼がある。また、タイでは宗教上の理由などから牛や豚が食べられないという人がたくさんいるため、鶏肉を使用した鶏丼の用意もあるのだ。
「トムヤムクンラーメン」にお酒のあても
もちろん、タイのすき家でも本家・日本同様、牛丼以外にラーメンやサイドメニューも充実している。醤油ラーメンや豚骨ラーメンといった通常のラーメンに加え、「トムヤムクンラーメン」といったタイ独自のラーメンもあるのだ。
また、サイドメニューでは、かき揚げ、鮭、餃子、たこ焼きなどの一品料理も。タイのすき家ではアサヒビールを注文することもできるので、サイドメニューをお酒のあてに、最後は牛丼でしめるという食事の楽しみ方も可能だ。
メニュー一覧。牛丼のほか、鶏丼や豚丼、ラーメンも種類が豊富
ちなみに現在、アサヒスーパードライをはじめとして、いくつかの日本のビールはタイのビール会社によるライセンスで製造されている。そのため、日本国内だと財布の事情でビールより発泡酒という人も、タイだと日本より低価格で日本のビールを楽しむことができる。そんなビールを片手に、タイを旅行・出張する際には、日本とタイが一体になった新しい牛丼にも挑戦していただきたい。
※1バーツ=3.69円で換算。記事中の情報は2015年3月取材時のもの
北陸新幹線長野~金沢間開業にともない、旧JR北陸本線金沢~直江津間が第3セクター鉄道に経営移管された。金沢~倶利伽羅間がIRいしかわ鉄道、倶利伽羅~市振間があいの風とやま鉄道、市振~直江津間がえちごトキめき鉄道日本海ひすいラインとなった。あわせて在来線特急列車の廃止、地域輸送重視の普通列車増発、快速列車の運転が実施されている。長距離輸送は新幹線に譲り、地域重視の鉄道になったわけだ。ダイヤ改正前後のダイヤを比較して、変化の様子を眺めてみよう。
当連載第13回でも紹介したように、JR時代の金沢~直江津間は「特急銀座」だった。当時のダイヤは特急列車が最優先で、その隙間をついて普通列車が設定されていた。
JR北陸本線だった頃の金沢~直江津間の平日ダイヤ(2015年2月)
赤が特急列車、黒が普通列車。特急列車が多すぎて普通列車が埋もれてしまったので、普通列車を太線で示した。緑色は寝台特急「トワイライトエクスプレス」だ。「トワイライトエクスプレス」は上下ともに明るい時間帯にこの区間を通過する。下りはまさにトワイライトタイム。車窓からは景色をたっぷり楽しめて、沿線からはシャッターチャンスだった。
列車の運行本数が多い区間は上辺側の金沢~津幡間だ。金沢~富山間の列車に加え、JR七尾線へ乗り入れる列車がある。大阪・名古屋からやって来た特急列車は、金沢駅で富山方面・和倉温泉方面の列車に分割され、それぞれ金沢~津幡間を走った。つまり、運行本数が倍になっていた。
普通列車を見ていくと、金沢駅・富山駅付近の運行本数が多い。石川県・富山県の中心都市だから当然のこと。朝と夕方の通勤通学時間も増発している。富山駅では、高岡方面のほうが泊方面より運行本数が多い。泊方面の黒部駅までは富山地方鉄道があるので、その分運行本数は少なめといえそうだ。泊~直江津間はやや寂しい。運行間隔も1~2時間おきになっている。気軽にお出かけという気分にはなりにくい。行きも帰りも時刻表を調べて、時間を有効に使いたい区間だった。
さて、この区間が現在はどうなっているか?
第3セクター鉄道の路線となった金沢~直江津間の平日ダイヤ(2015年3月)
こちらでは運行本数が激減した特急列車を赤い太線、第3セクター鉄道線内を走る快速列車を青い太線で強調してみた。緑色の「トワイライトエクスプレス」はもういない……、と感傷に浸ってもしかたない。「トワイライトエクスプレス」どころか、特急列車が消えてスカスカになっている。金沢駅から能登方面を結ぶ特急列車は残っているけれど、それでも運行本数は少ない。
普通列車を見てみよう。全体的にJR時代とほぼ同じ運行本数が確保されているようだ。運行本数の多い区間も同じ。第3セクター鉄道に移管されたけれど、列車の運行については金沢駅から富山駅、富山駅から泊駅、泊駅から糸魚川駅、糸魚川駅から直江津駅で区切られている。第3セクター鉄道の境界駅は倶利伽羅駅・市振駅だけど、そこで列車を乗り換える必要はない。乗客の便利さは変わらない。
むしろ、こちらのほうが普通列車の運行間隔が等間隔に近づいている。特急列車が消えたので、追い越されるために駅で待避する必要がなくなったし、始発駅の発車時刻も自由に設定できるようになった。とくに、えちごトキめき鉄道日本海ひすいラインは早朝と夕方に増発されている。通学生に便利なダイヤになったようだ。
日中の普通列車を見ると、あいの風とやま鉄道の高岡~富山~泊間が等間隔になった。IRいしかわ鉄道・あいの風とやま鉄道の津幡~高岡間もほぼ等間隔になっている。運行間隔はやや狭くなったから、若干の増発といったところだろうか。
青い線の列車に注目しよう。金沢駅と泊駅を結ぶ快速タイプの「あいの風ライナー」は、泊発金沢行が朝と夕方に1本ずつ、泊発富山行が夕方に1本、金沢発泊行が夕方に3本の設定だ。ホームライナーのような設定といえる。線の傾きが普通列車に比べると急角度で、かなりの俊足といえそうだ。この列車を日中にも走らせ、大阪・名古屋方面と金沢駅を結ぶ特急列車に接続できたら地元の人々にとって便利だと思う。新幹線に遠慮しないで走らせてもいいと思う。
えちごトキめき鉄道日本海ひすいラインの快速列車も朝と夕方以降に設定されている。これも直江津方面への通勤を考慮しているようだ。ただし、糸魚川駅を10時台に発車する快速は通勤時間帯から外れている。これは普通列車でも良さそうだ。なぜ快速なのかというと、この列車は直江津駅で新潟行の特急「しらゆき3号」に接続している。それならもっと早く泊駅を発車して各駅停車でも良さそうだが、泊駅で高岡発の普通列車に接続している。2つの列車と接続するために、快速運転で橋渡しをしているようだ。
もうひとつの謎がある。日本海ひすいラインの快速列車は1往復だけグリーン車を連結している。糸魚川駅を7時59分に発車する新潟行と、糸魚川駅20時13分着(新潟発)の列車で、ダイヤ改正前の特急「北越」に似た時間帯を走る。この路線で唯一のグリーン車だ。
JR東日本のプレスリリースによると、この列車は485系6両編成とのこと。「新潟~直江津間でグリーン席をご利用の場合は、普通列車グリーン料金が必要となります」とある。しかし、えちごトキめき鉄道側にはグリーン料金の設定がない。JR時刻表3月号にはグリーン車マークが付いているから、車両締め切りで使用禁止というわけではなさそう。糸魚川~直江津間では、乗車券のみでグリーン車に乗れるようだ。北陸地方の第3セクター鉄道を乗り継ぐときは、ぜひ日程に組み込んでみたい。