東日本大震災から４年。震災後、被災地で暮らす中国人の数は激減した。１１日付で環球時報が伝えた。
　
　【その他の写真】
　
　１２年前に福島に嫁いだ孫さん。結婚後は夫の姓である宮本を名乗っている。震災後は子どもを連れて福建省の実家に身を寄せた。「放射能への心配は理由のごく一部です。それよりも自分は結婚後ずっと仕事をしておらず、子どもも日本で育ったため中国語ができないことなどを総合的に考えて、しばらく帰国することにしました」と語る。「夫は１人で、日本で仕事をしています。長い間別居生活というのもよくないので、新学期に合わせて子どもの入学を考えて、来月には日本に戻ろうと思っています」という。
　法務省の統計によると、１４年の東北地方在住の中国人は震災前の１０年と比べ、４６５４人減り、１万７１６５人だった。そのうち留学生は１８２９人減、研修生は８６６人減、日本人の配偶者は８１８人減だった。
　一方、震災後も帰国せずに日本に残る選択をした中国人もいる。民間団体「福島県中国伝統文化愛好会」の責任者は、「震災直後はかなり緊迫した雰囲気で、多くの人が帰国を希望しました。でも、自分は残ることにしました。その理由はただ１つ。日頃からお世話になっている福島県の方々と共にこの苦難を乗り越えたかったからです」と語った。
　（編集翻訳　小豆沢紀子）