社会そのほか速
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ただいまコメントを受けつけておりません。
【北京=五十嵐文、竹内誠一郎】5日開幕した中国の全国人民代表大会(全人代=国会)に合わせて発表された2015年の中国国防予算(中央政府分)は、前年実績比10・1%増の8868億9800万元(約16兆9400億円)となり、5年連続で2けたの伸びを保った。
日本の防衛関係費(15年度予算案)の約3・4倍だ。経済が減速する中でも、習近平(シージンピン)政権は軍拡路線を推進している。
◆内訳は公表せず
「世界の主要国と比べれば、(国内総生産に占める)国防費の比率はまだ低い。核戦力を発展させていかなければならない」
5日、全人代の軍代表の一人で第二砲兵(戦略ミサイル部隊)の最高幹部に当たる政治委員を退いたばかりの張海陽氏(65)は、国防予算の増加について問われると、こう力説した。
張氏の父は建国の功労者の一人である張震・元共産党中央軍事委員会副主席。張海陽氏と習国家主席は「太子党」(高級幹部の子女グループ)に属する「盟友」だ。習氏は国防予算の拡充に加え、9月3日の「抗日戦争勝利70年」にも政権初の軍事パレードを行う予定で、軍の支持を政権基盤の強化につなげる姿勢をあらわにしている。
中国は国防予算の内訳を公表していない。だが、東シナ海や南シナ海の制空権・制海権の確保に向けた海空軍力増強や米国に対抗するための核・ミサイル戦力の強化、宇宙開発の動きが目立っており、国防予算が重点投入されるとみられる。
◆衛星破壊兵器「脅威」
米国が特に懸念を強めているのが、急ピッチで進む中国の核戦力の近代化だ。
「最低限の効果的な核抑止力を追求する」。強硬派で知られる中国国防大学の朱成虎教授は最近の中国紙とのインタビューで、米国への抑止力として核戦力の強化が必要だと訴えた。