社会そのほか速
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ランニングポータルサイト「RUNNET」が調査した『ランニングデータ2014』を見ると、日米のランナーの比較では、日本は46.1歳と、平均年齢が高く、ランニング歴は平均5.5年と、経験の浅いランナーが多いことがうかがえる。特にアメリカと比較すると女性の割合が低く、若年層や女性をどう取り込むかも、近年のランニング市場全体の課題となっているようだ。
そうした状況に対応し、新規層を取り込み、ここ数年で、にわかにブームとなりつつあるのが“ファンラン”とも呼ばれる5~10kmの企画性の強いイベントだ。代表的なのが“カラーラン”。これは「地球上でもっともハッピーな5km」をコンセプトに、色とりどりのカラーパウダーを浴びながら、5kmのコースを走るというもの。会場にはライブステージなども設けられており、音楽に合わせて体を動かし、はしゃぐ姿は、スポーツイベントの持つストイックなイメージとはまるで違うものだ。
“ファンラン”が、若年層や女性を中心にビギナーを多く集めている要因には、(1)海外での評判の高さを上手に伝えて、“日本上陸”を謳い、モチベーションを高めている、(2)5km程度の短い距離で、スポーツ性よりもイベント性を強調している、(3)音楽イベントなども組み合わせ、ランニング後も楽しめるものにしている点が挙げられる。
「カラーランも海外で話題となっていたものが日本に上陸しました。このほかにもLEDライトをウエアに付けて走る“エレクトリックラン”、クラブなどで流行っていた“泡パーティ”とランニングを組み合わせた“バブルラン”などバリエーションも増えています。ただ、こうした“ファンラン”への参加者が、他の大会にも参加してくれるようになるかは今後の課題かと思います」(アールビーズ/事業局 事業推進グループ・平畠大悟氏)
そこでヒントとなるのが、アメリカからヨーロッパへと近年急速に拡大しているロックンロールマラソンだ。これはコース上のあちこちでバンドが演奏し、ランナーを盛り上げるもの。一見、“ファンラン”の部類に入りそうだが、フルマラソンを2時間台で走る本格派のランナーも優先的に募るなど、競技性の高い大会を目指している点が注目される。
「走る楽しみ」を味わえることがイベントの第一義であり、それをしっかり押さえたうえで、大会のステータスや、ホスピタリティ、企画性などを組み合わせることがカギとなっているようだ。
(ORIGINAL CONFIDENCE 15年4月6日号より)