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去る3月8日(日)は“国際女性デー(International Women’s Day)”。この日アメリカでは、街角のポスターやインターネット上のプロフィール写真、ラジオなどから、女性の姿や声が“消えた(not there)”。
ニューヨークでは、バス停や建物の壁などにある看板からセリーナ・ウィリアムズが、“Vogue”“allure”“Glamour”“W”といった雑誌の表紙からスカーレット・ヨハンソンやケンダル・ジェニファーらが消えていた。
これは、“インターナショナル・ウィメンズ・デイ”を提唱するクリントン財団によって仕掛けられたもの。世界中で女性たちの平等が唱えられる一方、まだまだ「そこ(平等の地位)にはたどりついていない」(“not there yet”)という意味と、「そこにいない」(“not there”)という言葉をかけて、あらゆるメディアから女性が姿を消した、というわけだ。
これに賛同したキャメロン・ディアスやルピタ・ニョンゴらがソーシャル・メディアのプロフィール写真をはずしたほか、マドンナやピンク、アリアナ・グランデをはじめとする多くのセレブたちが“インターナショナル・ウィメンズ・デイ(#IWD2015)”や“#NotThere ”のハッシュタグを付けてツイートした。
この日、国連大使のエマ・ワトソンは女性支援団体“HeForShe”の質疑応答に参加し、女性の賃金や役割の不平等、暴力の被害などについて持論を展開。また、男の子たちと一緒に遊びたいと彼女に話した少女の言葉を借りて、「私たちは仲間になりたいと願っているだけ」と訴えた。
さらに同日、スイス、ノルウェイ、デンマーク、カナダなどでは、2012年にインドで起きた集団レイプ事件を扱った英BBC制作のドキュメンタリー映画“India’s Daughter”が上映、または放映された。アメリカでも9日(月)にニューヨーク市立大学で上映され、フェミニストを公言するメリル・ストリープや、Plan Internationalの大使を務めるインド出身のフリーダ・ピントらが登壇して支援した。
インドでは同作品が公開禁止であることに対し、またアラブの女性の権利平等を訴え、メリルやフリーダらをはじめとする多くの人々が抗議する姿を目の当たりにしたレスリー・ウドウィン監督は、米「ハリウッド・リポーター」誌に対し、「彼らは私の(表現の自由への)権利やすべての女性の権利のために抗議してくれた。彼らのおかげで楽観的になれた。これまでの人生で、ほかの国でこんなことをしてくれたのを見たことがない」と話す。
多くの女性の強い意思と訴えによって、女性の権利の平等は、すこしずつ「そこへ」たどり着こうとしているようだ。