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3月11日からアメリカ・インディアンウェルズで開催されている「BNPパリバ・オープン」(WTAプレミアマンダトリー/ハードコート)。
セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)がシモナ・ハレプ(ルーマニア)との準決勝を前に棄権した。右膝の故障によるものだ。
14年前にはビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)がセレナとの準決勝で同じ理由で途中棄権しており、そのときに浴びた怒った観客からのブーイングが原因で、セレナは長く大会をボイコットしていた。
セレナはエレナ・ヤンコビッチ(セルビア)とサビーネ・リシツキ(ドイツ)の準決勝のあとに登場する予定だった。この準決勝では3-6 6-3 6-1でヤンコビッチが勝っている。
「2日前の練習で、膝を本当に傷めてしまった」とセレナは話している。「今日は歩くことも辛い状態です」。
当初は場内アナウンサーもセレナも、彼女が棄権したことを場内には伝えなかった。場内アナウンサーは観客に「我々が愛する若きレディのために」と観客に拍手を頼むと、セレナはコートに姿を現した。
セレナは短いコメントで自分の棄権について話すと、ファンからは拍手が起き、ブーイングはほんのわずかだった。セレナがコートを去ったあと、場内アナウンサーはファンにセレナがプレーをしないことを詫びていた。コートを去るセレナはファンからのサインの求めに応じていた。
セレナの今大会の出場は2001年大会以来。19歳で優勝して以来、久々のことだった。この大会でセレナは優勝を果たしたが、観客たちからの激しいブーイングは止まず、以来大会には決して出ようとしなかった。姉妹の父親のリチャード氏は後に、観客たちから人種差別的な野次を聞いたと話している。
セレナは1試合目の準決勝が第3セットに入った頃に、インスタグラム上で棄権を発表した。大会側からの公式の棄権の発表があってすぐのことだった。
「インディアンウェルズへの出場を決めたのは4ヵ月前のことで、それはとても素晴らしいものでした。自分がここまでできるとは夢にも思っていなかった」とセレナは書き、「しかし、ファンのみなさんの力なくしてはできないことだったでしょう。今年の大会はケガのために早く終わってしまいますが、私はまた来年トライするのが待ちきれないという気持ちです。みなさんありがとう。みなさんのことをとても愛しています」と続けている。
ハレプはこれで土曜日の決勝に不戦勝で進んだことになる。…