女性は“7の倍数で体質が変化”するという話を聞いたことはありますか？　国際中医薬膳師の吉原典子さんによると、中医学では「14歳で定期的に生理が始まり……28歳で身体は最高潮になり、35歳で衰え始め……49歳で閉経」と言われているのだとか。
　35歳で衰え始めると考えられていることから、35歳より前からの養生がとても重要だと言います。ところで、30歳を過ぎて、これまでそれほど感じることもなかった、女性ホルモンの乱れからくる不調を感じることはないでしょうか？　そんな時は、どうやら“肝と腎”を養生したほうが良いようです。
　今回は、その理由と、“肝と腎の機能を活性化する食材”を、吉原さんに教えてもらいました。
　
　■女性は血が不足しがちだからこそ“肝”をいたわる必要がある
　血液は全身に栄養を運ぶ働きがありますが、中医学で“肝”はその血液を蓄える臓器と考えられているとのこと。
　「女性には生理があり、一般的に、血が不足しがちです。血が不足すると、貧血のみならず、爪や髪、お肌にも良くない影響を及ぼします。また、ドライアイや瞼（まぶた）のけいれんを引き起こすことも。
　血が十分にあり、きちんと体内を循環していることが美しさに繋がります」と吉原さん。
　女性は毎月生理があり、とくに血が不足しがちなので、より一層“肝”の養生が大切ですね。
　
　■アンチエイジングと“腎”は関係している
　中医学では、“腎”は“腎臓”の働きだけでなく、“蔵精”という働きもあるそうです。
　「“精”とは成長、発育、生殖機能、性ホルモンなどと関係があり、蔵精とは、その精を蔵する（しまい込む）作用をいいます。
　精には、生まれた時親からもらった精、飲食などから作られる精の2種類があります。生まれた時にもらった精は、年齢とともにどんどん減っていきますので、その分、飲食から精を作っていく必要があります」
　“腎”が弱まると、ホットフラッシュ（火照り）・めまい・足腰のだるさ……など、いわゆる“老化現象”といった症状が出てくるとのこと。アンチエイジングと“腎”は関係しているようです。
　
　■“肝と腎”を活性化する食材は
　上記のとおり、女性はとくに“肝と腎”を養生したほうが良いことがわかりましたが、肝と腎の機能を活性化する食材はどのようなものがあるのでしょうか？
　（1）肝と腎の養生にオススメの食材……クコ、鰻、黒ゴマなど
　“クコ”とは杏仁豆腐の上に乗っている赤い実のこと。紅茶などの茶葉に入れてお茶として飲み、クコはそのまま食べることもできるそうです。…