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大家さんにとって最大の目標は、「満室」や「黒字」経営ですよね。不動産を購入するだけで儲かる時代ではありませんから、不動産取得後の管理がとても大切です。そこで、“スーパー大家”として活躍されている方々に「満室」や「黒字」経営を目指すために、どのような工夫をされているのかをうかがいました。
理論を組み立ててから実践を!
今回ご紹介するのは、東京都内に7棟の物件を所有し、いずれもほぼ満室という高い稼働率を誇る小林ヒロシ先生。小林先生は商社や外資系マーケティング会社などに勤める傍ら、不動産投資を一から独学。土地鑑のある地域に狙いを絞った物件購入や独自の自主管理ノウハウなどにより、本格投資を始めてからわずか4年ほどの間に4,000万円もの総家賃収入を得るようになりました。今やサラリーマンを卒業し、悠々自適の生活を送る小林先生に、その投資実績と成功の秘訣を語っていただきました。
憧れの自由な生活をつかんだ元サラリーマンの小林ヒロシさん
書籍によって不動産投資を徹底研究
私は、2004年に大家業を始めました。実家近くの知り合いに頼まれて借地を買い、そこに木造3階建ての賃貸併用住宅を新築したのです。ただ、その頃は不動産にそれほど関心があったわけではありません。それでも一歩を踏み出したのは、「いつかはサラリーマンを辞めて自由な暮らしがしたい」という気持ちが漠然とあったからです。将来を変えるきっかけになればと思いました。費用をつくるためにはローンに頼る必要があったものの、賃料収入で返せると考えたので、さほど気になりませんでした。
実際、ローンの返済は順調でしたし、賃料が手もとに残りもしました。次第に不動産経営に興味が湧いてきた私は、もっと知識を得たいと、不動産投資についての本を読むようになったのです。もともと旺盛な探究心も手伝って、通勤時間や休日などに1冊また1冊と読んでは買い、買っては読むうちに、投資のポイントが少しずつつかめてきました。例えば物件を購入しようとする際は、最寄り駅からの距離、建物が建っている土地の起伏や形などを総合的に判断して投資金額の上限をしっかり決めておくこと、競り合いによって価格が自分の上限を上回った場合はすぐに手を引くことなどです。
さらに、立地については実際に見て、周辺の環境などをよく検討する必要があることも書籍から学びました。そこで、いつしか本格的に不動産に投資しようと考えるようになっていた私は、自分が育ち現に住んでいる地域、東京都の墨田区や江東区といったいわゆる城東地区の物件に狙いを定めるようになりました。土地鑑によって人気のある土地の物件かどうかがある程度判断できますし、自宅から近いので物件に何回も足を運び、午前と午後の日当たりの違いなどを細かくチェックできると考えたのです。
また、書籍を読みあさりながら、以前新築した3階建ての実家の一部や駐車場を賃貸しました。建物だけでなく土地もあったほうが運用の幅が広がる。そう感じた私は、地価も含めて購入価格を検討するようになりました。
入居率アップの鍵は自主管理にあり
不動産投資の勉強を始めて4年目の2008年、そろそろ投資のためだけに物件を購入してみようと考えていた頃、これはと思う物件に2つ出会いました。ともに城東地区にある6世帯の中古物件で土地がついており、さらも周囲の環境も良く、立地や地形、地価なども妥当というように私の物件選定基準にぴったりでしたから、両方とも購入しました。1つだけでも良かったのですが、不動産業者から紹介された銀行にダメもとで申請したところ、2物件分のお金を借りられたのです。
その後、所有する物件が増えていっても、私の賃貸経営は順調でした。どの物件でも、部屋が空くと間もなく借り手が見つかったのです。その要因は、周囲の環境や立地などをじっくり検討して購入したことのほかに、物件を自分で管理していることが大きいと考えています。例えば、私は入居者から退去の知らせを受けるとすぐに、築年数や間取り、賃料といったその物件の特徴を書いたメールを、複数の不動業者へ一斉に入居者を募集するメールを送ります。不動産業者はこれを見れば、誰がその物件を気に入りそうかが判断しやすいでしょう。内見者を案内しやすくなるため、借り手もつきやすくなるのです。内見者が物件を気に入れば残る問題は家賃ですが、その相談にもこまめに応じています。不動産業者には内見者から要望があればいつでも電話をしてほしいと伝え、電話口で即決するのです。
自主管理は大変というイメージが一般的かもしれませんが、私はそう感じたことはありません。内見時に不動産業者から電話がくるといっても多くて1日2~3件ですし、いずれも5分もあれば済みます。また、入居者から物件の修繕を望む声が年1〜2回寄せられますが、私が聞いてリフォーム会社に伝えるだけのことです。そのため、サラリーマン生活とも無理なく両立できました。 ただ、入居者が家賃を滞納し、夜逃げしてしまったことが1回ありました。それ以来、入居の契約を改め、保証会社を通したり、一定以上の年収の連帯保証人を入居者に求めたりするようになりました。
家賃以外の収入を増やす独自の工夫
物件からのキャッシュフローは、2010年にはサラリーマンとしての収入をかなり上回る金額になりました。「不動産経営で暮らしていける」。そんな自信を抱くようになった私は、翌年、会社を辞めました。「会社勤めから解放されたい」という以前はぼんやりと抱いていただけだった夢が、この時実現したのです。
考えてみれば、2004年に賃貸併用住宅を建てた当時、私は不動産について何も知りませんでした。ただ知り合いに頼まれるままに借地を買っただけです。もしもそのまま本格的な投資に乗り出していたら、おそらく失敗していたでしょう。痛い思いをせずに済んだのは、しっかり勉強したからだと思います。それから足かけ4年間で読んだ不動産投資やビジネスに関する本は、1,000冊以上。立地条件の判断の仕方や土地の見方といった初歩的な知識から積み重ね、自分に合った投資法を考えるといった応用にまで至りました。その過程で、土地鑑のある地域の物件で勝負するという方針も固まりました。2015年1月現在、私は7つの物件を所有していますが、いずれも自宅から半径5km圏内にあります。この地理的条件があるからこそ、無理のない自主管理が可能にもなったのです。
実践を通した学びは今も続いています。週1回は愛用のママチャリですべての物件を回ることも、その一環です。建物周辺の様子をこまめにチェックすれば、その地域に何が求められているかが見えてきます。そのため、新たに月極駐車場ができたことに気づけば、自分の物件の駐車場も一部をコインパーキングにするというように、地域に応じた活用ができるのです。また、最近では所有地の空きスペースに自動販売機を設置するようにもなりました。こうした取り組みによって、家賃以外の収入も増えています。
自分の工夫次第で運用の幅が広がり、キャッシュフローという成果も多くなる。ここに不動産ビジネスの醍醐味があると、私は感じています。
明日から真似したいスーパー大家のワザ
【ワザ1】ファミリー物件で安定した賃料収入を
一人暮らしよりも家族と住んでいたほうが立ち退きが少なく、部屋が空きにくいだろうと、なるべく2LDKのファミリー物件を購入するようにしています。また、ファミリー物件のほうが管理もしやすくなります。家族がいる人は独身者に比べて物件に対する愛着が強いのか、自分から進んで廊下を掃除してくれたり、電球を替えてくれたりするからです。
【ワザ2】複数の不動産業者に物件の空き状況を通知
入居率を上げるためには、まず内見者を増やす必要があります。そこで、私はなるべく多くの不動産業者に募集をお願いするメールを送ります。建物の構造や築年数、間取り、最寄り駅からの距離、賃料・管理費、敷金・礼金のほか、ペット飼養の可否、生活保護を受けている人や外国人でも入居できるかどうかなど、不動産業者が気にしそうなことを網羅的に盛り込みます。また、末尾には、どの物件の何号室が何月何日に空くというように、私の所有物件の空き状況を書き添えます。どこに空室があるかが一目で分かるため、不動産業者は内見者を案内しやすくなるはずです。内見者をいつでも自由に案内してもらえるように、空いている部屋の鍵の隠し場所は不動産業者に伝えています。
【ワザ3】リフォームはなじみの会社に一任
内見者が物件を気に入ってくれるように、部屋の清潔感を維持することを心がけています。リフォームをお願いする会社は、値段や仕上がりなどを総合的に判断して1社に絞っています。継続して発注することで、値段や期間などについて少しの無理なら聞いてくれるようになります。居住者から水漏れなどの修繕を頼まれた時も、リフォーム会社に任せています。ただ、他者と全く交渉を絶ってしまうと、いつもの1社が手いっぱいなどという時に困るので、時々連絡する会社をもう1つくらい持っていると良いでしょう。
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