社会そのほか速
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前回の記事『ほぼ壊滅のテレクラがなぜ今ウケる? 東北のJKが池袋で稼いでいた時代』(http://wpb.shueisha.co.jp/2015/03/09/44696/)では「エロエロブラザース」ことバクシーシ山下とカンパニー松尾にテレクラ全盛時代を熱く語っていただいた。
今回は、その続編。ふたりが経験してきた、さらにディープなテレクラ話は今の時代の若者たちへ何を受け継がんとするのか?
* * *
松尾 俺、テレクラで出会う女性っていうのは、AV女優さんと似てるなって思うところがあって。
山下 なるほどね。
松尾 AV女優さんが撮影してる最中にポツリと語る本音の言葉があるように、女のコがテレクラでつながった相手にしか伝えない言葉っていうのがあるんですよ。相手の言葉に耳を傾けていると、人生の一部をポロっと話してくれる瞬間がやってくる。
山下 確かにそれはあるね。
松尾 弘前のテレクラ(*1)で男性恐怖症の女性とつながったことがあって。原因は彼氏との死別とかなんですけどね。彼女は男が怖いけど、絶対に乗り越えたかったんでしょうね。それがわかったから「僕らは会うべきだ」と言ったんです。
(*1)松尾のテレクラデビューは1992年、『私を女優にして下さい5 上尾・青森AE-CUP特盛編』を青森に撮影しにいった時のこと。酒を飲まず風俗もいかない松尾が青森駅前で見つけた個人経営店「タッチ」がその出会いだった。デビュー戦で拾った素人娘に2発ぶっ放したそうだ
―反応は?
松尾 雷雨の中、町外れの大きな病院の電話ボックスまで迎えにいって、そのままラブホへいきました。電気つけるのイヤだって言うから、真っ暗な部屋で黙って抱き合って。雨粒が窓を叩き、窓ガラスの向こうは稲光でね。セ○クスが終わったら彼女、「私、もう受け入れられないかと思ってた」って声を殺すように泣いていたんですよ。
―なんか、ちょっといい話じゃないですか。
松尾 で、翌日の昼には彼女と別れて、僕は例によってカレー屋にいたんです。そしたら、店にさっき別れた彼女から電話がかかってきて(笑)。
山下 え、店員から「お客さん、電話だよ」って?(笑)
松尾 うん。
山下 怖っ! あのさ、その話で思い出したんだけど、俺、テレクラの待ち合わせで怖い体験したことあるよ。
―聞かせてください。
山下 場所は長崎で。アポが取れたのはいいんだけど、なぜか待ち合わせ場所に指定されたのが橋のど真ん中で。
松尾 珍しいよね(笑)。
山下 で、橋の真ん中に到着すると即、ケータイが鳴って。電話口でこっちの服装を言い当てるんだよね(笑)。
松尾 監視されてんだ(笑)。
山下 そう。で、「そのまま路面電車に向かって歩け」とか指示されてね。超怖いと思いながらそれに従ってさ。
松尾 身代金誘拐事件の被害者じゃないんだから(笑)。
山下 まあ、最終的には路地裏で会えたんだけどね。テレクラ特有のさ、待ち合わせの怖さってあるじゃん?
松尾 ある。落ち合うまでのスリルやドキドキ感がテレクラは味わえるし、声だけでは読み取れなかった部分が待ち合わせ場所に行くとハッキリ見えてくるのも醍醐味(だいごみ)でね。―というと?
松尾 僕はAVの撮影だから仕方ないんですけど、「コイツ、絶対に嘘ついてるだろうな」と思いながら会いに行かなきゃいけない場面があるんです。すると、電話では20代と言い張ってた女性が案の定、「50代のババアじゃねぇか!」みたいなことがね(笑)。
―そういう方は、どんなビジュアルしてるんですか?
松尾 三つ編みして、オーバーオール着て、濃い変なメイクしてね、電話ボックスの前に立ってるんです。で、そういう虚言癖のオバチャンって男もみんな逃げるから誰からも相手にされなくて。一日中、電話ボックスの前なの(笑)。
山下 俺、その手の人は福岡で会ったね。誰がどう見ても50代なのに「29歳の女医」だって言い張る人で。
―ツワモノですねぇ(笑)。
山下 会ってしばらくしてから「そろそろホントのこと言おうか」つったんだけど、「今、オペが終わったばっかりで」とか言い続けてて。
松尾 で、ヤッたの?
山下 正面からはとても抱けない顔だったから、ひっくり返したの。そしたら肛門にニラがついてて、余計に萎(な)えたなぁ(苦笑)。
―厳しいですね…。
山下 まあ、ヤッたけどね。
松尾 そういう人がテレクラにはまだ生息してるから(笑)。僕は若い人に「高級ソープで高い金払ってキレイなおネエちゃんに射精しても意味ないよ」ってよく言うんです。それより「テレクラでヘンなオバサンにチ〇ポ突っ込もう」って。そこで得るモノのほうがデカいですから。そりゃあテレクラで性病もらったこともあるし、濁流みたいな相手にのみ込まれそうになることもあるけど、それも全部、男に必要な社会勉強なんですよ。
―そういう体験、テレキャノ(*2)を見た若い人が味わえる可能性ってあるんでしょうか?
(*2)10時間に及ぶ同名ドキュメンタリーAV作品を松尾が132分に再編集して映画公開したところ口コミから火がついて大ヒット。6人のAV監督が車 3台、バイク2台でレースをしながら仙台、青森、札幌で素人女性をテレクラやナンパで口説き、ハメ倒していく。名フレーズ「ヤルかヤラナイかの人生なら、 俺はヤルほうを選ぶ」は多くの観客に勇気を与えた
松尾 それだったら、東京の町田は昔からハネてる街(*3)なんですよ、風俗もテレクラも。横浜がプロの街なら町田は素人が稼ぐ街だからヘンな人に遭遇できるかも。
(*3)この対談後、本誌記者も町田のテレクラに挑戦。外出OKの3時間パックを選択。コールは鳴るが、ガチャ切り1本、意味不明の奇声1本、ののしり1本、ワリキリ4本…数人と待ち合わせたが、妖怪のような30代、40代ばかりで撃チン
山下 ホントか嘘かわかんないけど昔ね、町田のテレクラでプロ野球選手の娘とつながったことあった。そのコ、「落合とは家族ぐるみの付き合いで、息子の福嗣くんが漏らしたオシッコを片づけさせられた」とか言ってたよ(笑)。
松尾 そんな夢のある話も転がってるから(笑)。町田だけじゃなくて、札幌や福岡にはテレクラの原風景が残ってます(*4)。今がテレクラを味わえる最後のチャンスだから、是非行ってみてほしいですね。
(*4)札幌も福岡も老舗店舗が残っており、利用する女性も少なからず存在する。「ネット社会に適応できない」「かつてテレクラ援交でひと稼ぎした経験がある」という30代半ばから40代がメインで、カツカツの人妻がワリキリやタダ飯を狙っているそうだ
(構成/黒羽幸宏 撮影/髙橋定敬 協力/ハマジム【http://www.hamajim.com】)
●カンパニー松尾
1965年生まれ、愛知県出身。87年に童貞でAVメーカーに入社し、翌年、監督デビュー。代表作はハメ撮りを駆使した『私を女優にして下さい』シリーズ。新作ドキュメンタリー映画『劇場版BiSキャノンボール』が全国公開中!!
●バクシーシ山下
1967年生まれ、岡山県出身。大学在学中にAV業界へ。90 年にリアルすぎるレイプ作品『女犯』でデビュー。以降、社会派AV監督として熱い支持を受ける。『ボディコン労働者階級』ほか代表作多数。著書に『セックス障害者たち』など