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地元紙が上原のカットボールに注目
レッドソックスの上原浩治投手が10日(日本時間11日)のレイズとのオープン戦で投じた“第3の武器”が話題となっている。地元紙「プロビデンス・ジャーナル」が「レッドソックスがレイズを下し、マスターソンと上原が輝く」と報じている。
この日の4回に2番手で登板した上原は先頭の1番キアマイアーにいきなり2塁打を浴びる不安な立ち上がりとなったが、続くベッカムを空振り三振に仕留め、フランクリンもスプリットで空振り三振に。最後もファーストフライに打ち取り、無失点で切り抜けた。
地元紙はこのベッカムを三振に仕留めたボールに着目。「コウジ・ウエハラはほとんど使わない武器を再び出してきた。タンパベイのティム・ベッカムに対して、打者から逃げる軌道を描いたカットボールで意表を突き、無様な空振りによる三振を奪った」と報じている。
上原は抜群の制球力と切れ味鋭いフォーシームとスプリットの2種類のボールでメジャーの強打者をなで斬りにしてきた。一方、以前からカットボールも試しており、記事でも「そのカットボールはストライクゾーンの周りでボールを動かす上原の特筆すべき能力を再認識させた」と評価している。
本人は「右打者にもっと使って、自信をつけていきたい」
昨年公式戦で22球しか投げなかったとされるカットボールは今年4月で40歳を迎える守護神にとって有効な武器になるのだろうか。
記事では、レッドソックスのジョン・ファレル監督の「彼の速球とスプリットのコンビネーションに変わりはないよ。第3のボールが、彼の速球とスプリットの組み合わせの効果を減らすようなことになるのは困るね」というコメントを紹介。
一方、上原本人は試合後、自身のブログでこの日の内容について「前回同様、いまいちパッとしない、スッキリしない気持ちの投球だったなぁ」と振り返りつつ、カットボールについて「右打者にもっと使って、自信をつけていきたいね」と言及している。
カットボールを投じる際に「肘の位置が下がってしまう」と明かす右腕は試行錯誤しながら開幕に向けて調整を続けている様子。昨年は6勝5敗26セーブ、防御率2・52と優秀な結果を残しながらも、終盤には一時的な不調に陥った。上原の“第3の武器”はスプリングキャンプ中に指揮官を認めさせるほどの完成度に達するのか。