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[加藤清史郎]映画「暗殺教室」でイトナ役「今までにないぐらいアクションを頑張った」

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[加藤清史郎]映画「暗殺教室」でイトナ役「今までにないぐらいアクションを頑張った」

 [加藤清史郎]映画「暗殺教室」でイトナ役「今までにないぐらいアクションを頑張った」

 

 映画「暗殺教室」の撮影を振り返った加藤清史郎さん

  「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載中の松井優征さんの人気マンガを基にした実写映画「暗殺教室」(羽住英一郎監督)が21日に公開された。「暗殺教室」は、地球を破壊しようとたくらむ謎の生物「殺(ころ)せんせー」が、落ちこぼれが集まる椚ケ丘中学3年E組の担任となり、生徒たちは国家からその暗殺を依頼されるという斬新な設定が話題を呼んでいる。また、「Hey!Say!JUMP」の山田涼介さんが潮田渚役で映画初主演を務め、「嵐」の二宮和也さんが殺せんせーの声を担当していることでも注目を集めている。転校生にして殺せんせーを狙う刺客の一人である堀部イトナを演じる加藤清史郎さんに、役作りやアクション、作品の見どころについて聞いた。

  ◇今まで演じた中で一番特殊な役

  今作への出演が決まった時、加藤さんは「学校でもずっと話題になっていたので、すごくうれしかった」と喜び、「あの『暗殺教室』が、と思いました」と実写化に驚いたという。完成した映画を見て、「殺せんせーも本当に生きているように、普通にその現場にいたかのように動いていてすごい」とさらに驚いたという。

  加藤さんが演じるのは、殺せんせーの“弟”を自称する、政府から送り込まれた刺客の一人であるイトナ役。ビジュアル的にかなりインパクトのある役だが、「僕が今まで演じた中では、一番特殊な役だったのではないかと思います」と加藤さん自身も認め、「触手が生えていて、殺せんせーの弟だと言い張る。なんだか訳が分からないじゃないですか」と言って笑う。「『俺より弱いから君のことは殺さないよ』というせりふがありますが、見下しているじゃないけど、殺せんせーしか見えていないから周りを気にもしていないのかもしれない」とイトナの心情を説明し、「なんでそんなに殺せんせーを殺したいのかは分からないですが、それでみんなを巻き込む。トラブルメーカーかな」と分析する。

  演じる上では「中学3年生の中でもちょっと小さめの子が天井から落ちてきて、何かなと思ったらいきなり殺せんせーを殺すと言ったり、(赤羽業役の)菅田(将暉)さんの頭をつかんだりする」と登場シーンを語り、「そういう役どころだったからできたこともあって、殺せんせーを『アンタ』と呼んだりするとか、特殊のひと言。演じるのは難しかったです」と打ち明ける。

  さらに羽住監督には「どれぐらいの声のトーンでいくかということ」を確認し、「マンガは声がないので、(キャラクターが)声を出すのは僕が初めてだからどうすればいいのかなと。最終的には低めの声でいきました」という。だが「今考えると、大人の方々が周りに多いので、もうちょっと低くてもよかったかなと思う」と自省しつつ、「打ち上げで原作の松井さんにお会いした時に、『声が高いのをイメージしていたけれど、低いイトナがすごくよくて驚きました。アクションもすごくてありがとうございました』と言われて、こちらこそありがとうございますと答えました」と原作者から褒められたことを明かす。そして、「声はマンガから飛び出てはこないので、そういう部分での緊張はありました」と明かす。

  ◇すごく頭を使うアクションだった

  イトナは殺せんせー暗殺の刺客ということでアクションシーンも多い。加藤さんは「今までで一番難しかった」と振り返るも、「少し難しいワイヤアクションはいろんな確認も含めて練習しましたが、そのほかはだいたい当日の段取りでやっていました」と驚きのコメントも飛び出した。「アクションは大好き」という加藤さんだが、「イトナはどちらかというと手足じゃなくて頭を使い、思った通りに触手が伸びていってくれるけど(笑い)、そこが特殊で難しかったです」と頭を動かすことと、撮影の時点では実際には存在しない触手のイメージに苦戦したという。

  演技やアクションについてさらに「触手が切られた時の反応や追い詰められた時の頭痛、あとは単純にワイヤ」に注力したという加藤さん。「ワイヤにもいろいろ事情があって、一つのことを気にすると一つのことが抜けちゃう」と切り出し、「例えば、足を気にすると手(の動き)が抜けていたり、目を気にすると足の形が普通だったり、それを全部いっぺんにやって踏み切りの足のこととかも考えて障害物を避けてジャンプするとか、すごく頭を使うアクションでした」と振り返る。そして、「殺せんせーのように触手があるのが手だったらイメージはしやすかったけど、頭をグルグル回したり、頭で戦うことなんてめったにないから」と言って笑う。

  ◇殺せんせーに担任になってほしい

  「殺せんせーのような先生が欲しい」と加藤さん。「生徒たちは、暗殺を一生懸命やろうと思うけど、暗殺のターゲットがいい先生になっていっちゃうという誘惑というか、殺せないという複雑な気持ちだとは思う」と登場人物の心中を察しながらも、「実際には(殺せんせーを)なかなか暗殺できないというのもあって、暗殺してみたいとも思います」と意欲を見せる。しかし、即座に「でも人を殺したいというわけじゃないので勘違いしないでください」と笑顔で語り、「地球を滅ぼそうとする生物ですから何されるか分からないけど、担任になってほしい」と熱望する。

  最近では「同じ劇団の友だちが出ているミュージカルを見に行って、そこからミュージカルにはまり、ミュージカルのオーディションも何本か受けました」という加藤さん。「単純に友だちの男の子がカッコよく見えました」といい、「映画もドラマもCMも全部好きで、そこにミュージカルが加わった」という。

  今作の見どころを「中学3年生だけど暗殺もしつつ勉強もする。先生は謎の生物で、ターゲットという、こんがらがった感じで、生徒たちもそれに困惑させられていきますが、殺せんせーをどうみんなが暗殺していくかという工夫もしたりしていて、暗殺しながら勉強、逆にいえば勉強しながら暗殺しているという部分が見どころ」と説明する。また「アクションも笑いどころもたくさんあるので注目です」とアピールする。自身の役柄の注目は、「今までにないぐらいアクションを頑張ったので見てほしい」とアクションをポイントに挙げ、「明らかにほかの生徒たちと比べるとおかしいので、狂っているなと思い、ちょっと怖いと思ってもらっても構わないという気持ちでイトナを演じたので、楽しんでください」と自信をのぞかせた。映画は全国で公開中。

  <プロフィル>

  2001年8月4日生まれ、神奈川県出身。09年にNHK大河ドラマ「天地人」で主人公の幼少時代を演じて注目を集め、その後CM、ドラマ、映画、舞台などで幅広く活躍。主な映画の出演作に「星になった少年」(05年)、「座頭市 THE LAST」(10年)、「桜田門外ノ変」(10年)、「忍たま乱太郎」(11年)、「忍たま乱太郎 夏休み宿題大作戦!の段」(13年)など。

  (インタビュー・文・撮影:遠藤政樹)

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