社会そのほか速
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昨年の夏に放送がスタートするや否や、主婦層を始め多くの女性視聴者のハートをガッツリと鷲掴みにした大ヒットドラマ『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』(フジテレビ系)。主演を務める上戸彩が、不倫の恋に堕ちていくパート主婦役(笹本紗和)を瑞々しく大胆に演じていたのも話題となったが、同ドラマ最大の立役者となったのは何と言っても、不倫相手役(北野裕一郎)を演じた斎藤工だろう。
“真面目で冴えない昆虫オタクの高校教師”という一見不倫とは縁遠そうな人物かと思いきや、物語が進むにつれてタクミさんが醸し出す艶かしさはどんどんスパークしていき、いつの間にか紗和ちゃん気分で北野先生の魅力にどっぷりハマってしまっていた。
この北野先生経由でそのままタクミさんのファンになった方もきっと多かったことだろう。以前からイケメン俳優枠として多数のドラマに出演していたし、“変わりダネ系俳優”として前にもこちらのコラムで書かせていただいたことがあったが、『昼顔』後の彼の大ブレイクぶりには目を見張るものがあった。
◎新聞配達をしていた下積み時代
そんな人気絶頂のタクミさんが3月1日に放送された『ヨルタモリ』(同局)にゲスト出演していた。東京の右半分、湯島あたりにあると言われるバー「ホワイトレインボー」(という設定のスタジオセット)に初めて訪れ、カウンター席に座って談笑するタクミさん。
同店は宮沢りえがママ役に扮してお店を切り盛りしているのだが、今夜はイケメン俳優のタクミさんがご来店ということで、心なしか彼女のテンションがアゲアゲになっている様子が伺えた。
そこへ、タモリ扮する高瀬川さん(徳島のヨット乗りの設定)がいつものようにひょっこりと来店。タクミさんの横に座ると「斎藤“え”さんですよね~♪」と、タクミさんの「工」という漢字をわざとカタカナ読みをするという“ひとふざけご挨拶ジャブ”をかましてニヤニヤするのであった。
すかさず同店の常連客である能町みね子から「結構苦労されてるんですもんね?」と振られたタクミさんは、下積み時代に新聞配達をしていたことを明かした。しかも、こんなにも売れっ子俳優になったというのに、今だにその新聞販売店に籍を置いたままにしているのだとか! 一同が一斉に驚く中で、りえママが「何で籍を抜かないんですか?」と尋ねるとタクミさんは、
「いや~、何があるかわからないじゃないですか……」
と即答。高瀬川さんから「相当用心深いよねぇ?」とツッコまれると、「そうですね、疑ってかかってますねぇ」と不安交じりに回答するのであった。確かに芸能界は浮き沈みの激しい業界っぽいし、売れない時代が長かったタクミさんが執拗に用心深くなるのは無理もないのかもしれない。
◎あのヒットドラマの影響で女性不信に!?
タクミさんのあまりの用心深さ加減を心配した高瀬川さんが「女性となんか付き合えないでしょ?」と問いかけたところ、前述の『昼顔』を引き合いに出してタクミさんは言うのである。
「昨年不貞のドラマに参加したことによって、赤裸々な世間の主婦の方の、ある一部の真実みたいなものを垣間見てしまった気がして。全員じゃないですけど、女性不信になってしまった……。ほんとに完全犯罪をされますよねぇ」
と残念そうな表情を浮かべていた。そして、りえママから「女性の一番怖い所はどこですか?」と質問されると、
「例えば何か自分にやましい思いがあった時に、物的証拠じゃなくって気配で察するあの能力。あの野生のメス独特の能力(が怖い)」
と怯えるように語るのであった。特にタクミさんは正直者っぽい感じがするので、やましいことを隠していたら体中からいろんなヒントを出しまくって、女性にはすぐにバレてしまいそうな気がする。それはそれでちょっとカワイイ感じもするけれど。
◎タクミさんが唯一信じているもの
そんなわけで女性に対して不信感を抱いてしまっているタクミさんであるが、中学生の時は「振り返りざまにシャンプーの匂いがする女子にときめいていた」とのこと。も~、タクミ少年ったら、とっても単純~♪ けれども今となっては、
「イヌとかのほうが信じられますね……」
と、お犬様に逃避行している心情を吐露したのであった。そんな切ない事情を聞かされて、バーカウンターを囲んでいるみんなは苦笑いするしかなかった。
けれども、そのお犬様にさえも裏切られたことがあるらしい。なんでも、タクミさんがイヌの散歩をした直後、タクミさん以外の家族に「散歩されてない顔をする」とのこと。ご飯を食べた後も「食べてないフリ」をすることがあるらしい。甘えん坊なのか、かなり欲しがりなワンちゃんのようだ。
せっかく自分がいろいろと世話をしているのに、それがなかったことにされたのではがっかりするのかもしれない。可愛がっていた飼い犬によるさまざまな裏切り行為を思い出してしまったタクミさんは悲しそうにつぶやく。
「イヌもねぇ、ちょっと信用できないですねぇ……」
ダメじゃん! もはや女性もイヌも信用できなくなってしまったタクミさんが、今信じられる唯一の存在は「植物」だけになったそうだ。確かに植物はきちんと世話をすれば裏切ることもなくスクスクと育ってくれるだろう。それにしてもタクミさんの闇はなかなか深そうである。
4月からは同局での連続ドラマ初主演となる『医師たちの恋愛事情』がスタートする予定とのこと。高校の生物教師のお次はお医者さん役に扮するタクミさんが毎週見られるようだ。
同ドラマのオフィシャルサイトをチェックしてみたところ、「『医療ドラマ』と『恋愛ドラマ』が融合した『医療ラブストーリー』誕生!」というふれこみ。“医療モノ”は毎クールのようにどこかしらの局が扱っているので目新しくはないが、それに“恋愛モノ”が合体するとのことで、どう料理されるのか気になるところである。
タクミさんは現実世界ではついに植物しか信じられなくなってしまったようだが、新しく始まるこの「医療ラブストーリー」を通して、人間の女性にまた少しでも心を開いてくれることを願いたい。
■テレ川ビノ子 / テレビが大好き過ぎて、頼まれてもいないのに勝手にテレビを全般的に応援しています。おもしろテレビ万歳!