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ベネディクト・カンバーバッチが世界最強の暗号に挑んだ実在の天才数学者アラン・チューリングを熱演する『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』。そして、エディ・レッドメインが“車いすの天才”といわれる物理学者スティーヴン・ホーキングになりきった『博士と彼女のセオリー』。時代こそ違えど、奇しくも英国出身の2人の天才を描いた2作が、3月13日(金)より同日公開となる。
いずれの作品にも、彼らを支え続けた2人の女性たちが登場する。彼女たちの葛藤、そして苦悩を好演し、主演男優たちとともに高評価を受けた『イミテーション・ゲーム』のキーラ・ナイトレイ、『博士と彼女のセオリー』のフェリシティ・ジョーンズに迫った。
人と上手く馴染むことのできないチューリング(ベネディクト・カンバーバッチ)と暗号解読チーム内のメンバーとの仲を取り持ち、チューリングが落ち込んだときにはすぐに駆けつけ、真剣に耳をかたむけるなど、常に彼の心の支えになり続けたジョーン・クラークを演じたキーラ。本年度アカデミー賞にて「脚色賞」を受賞した『イミテーション・ゲーム』では「作品賞」「主演男優賞」とともに、キーラも「助演女優賞」にノミネートされた。
チューリングが取り仕切った暗号解読チームで高い能力を発揮したジョーンには、チューリングも全幅の信頼を置き、暗号のこと、数学のことなどを語り明かすシーンがある。キーラが「彼女は彼が心からすべてを話すことのできる初めての女性だったと思う」と分析するように、チューリングにとってジューンは、同じ目標に取り組む同志であり、親友であり、かけがえない存在であったといえる。
また、「彼女はあの時代を生きた女性の数学者として、然るべき立場に就くために非常に苦労していた。だけど、その実力で最高の数学者を集めた解読チームに女性が入ったの。すばらしいことだわ」と語り、彼女を称える。チューリングはエニグマを解読し、多くの人を救った英雄ではあるが、実は彼女もまた、陰の英雄だったのではないだろうか。
ベネディクトはその考えについて、「もちろんだよ」とすぐさま同意。「彼女を主役にした映画が作れるほどだ」と自身の考えを明かし、続けて「(ジョーン・)クラークは自分の居場所と平等な扱いを求め、性別ではなく自分自身の価値によって評価されることを望んだ。聡明な人物であり、主張も当然のものだったが、それは厳しい闘いだった」と当時の男女の不平等さについて触れた。…